2024
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水張田の季節 / 柳原恵津子
¥2,200
刊行日:2023年05月31日 判型/ページ数:四六判 並製 152ページ ISBN:978-4-86528-369-3 装幀・装画:水谷有里/装画 麻川針/装幀 出版社:左右社 研究者としての仕事と家庭を行き来しながら詠まれた、気鋭の著者による第一歌集。初期作品から現在まで、現代短歌社賞佳作となった連作「水張田(みはりだ)の季節」を含む344首を収録。 〈栞〉 染野太朗「サンダルと万緑」 樋口智子「春はまた、花を連れてくるから」 黒瀬珂瀾「忙しくって、寂しくて」 〈収録短歌より〉 生きているだけでふたたび夏は来て抜け殻に似た棚のサンダル それぞれの臓腑に白く降る雪よわれには淡く父には深く ラスボスとして死の影の差す午後にいっしんで書く勤務報告 おやすみ、と書斎へ向かうこの人も燃えさかる一点をめぐる星 夕凪の汀の喜怒をきらめかす十八度目の冬のむすめは 柳原恵津子 (ヤナギハラ・エツコ) 一九七五年東京生まれ、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中退。二〇〇五年に歌作を開始、りとむ短歌会を経て、未来短歌会陸から海へ欄に所属。白の会などに参加。未来評論エッセイ賞2016。第八回現代短歌社賞佳作。非常勤研究員として研究所勤務(専門は日本語史)。 ーーーーー わたしは会社勤め的なことをやめてしまったけれど、子どもを育てながら仕事をし、生活をやっていくひとりとしてすごく沁みる一冊でした。淡々と紡がれていくようでいてはっとさせられる、人との関わりの中にうっすら囲いが設けられて、個としての自分がぽつんとただあるだけという温度感が個人的には心地よく感じられます。
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きえもの日記 / 高山なおみ
¥1,760
単行本 A5 160ページ ISBN:978-4-309-28511-5 発売日:2015.04.20 木皿泉原作・脚本のドラマ「昨夜のカレー、明日のパン」で料理監修をした著者が、スタッフらと駆けぬけた4ヵ月の撮影の記録。スケッチ、写真も満載。特別対談×木皿泉、ドラマの惣菜レシピ13品付! ーーーーー 高山なおみさんというとそれはもう素敵なお料理の本と思うでしょうしわたしもそう思いましたが、それで片付ける紹介をしたくないな、と思ってしまいました。 ある意味エッセイのようでいて、お仕事に対する姿勢のことを考えさせられるところもあって、「食べ物」「ドラマ」という一見違うようでいるものづくりへのアプローチの仕方についてとか、おいしそうとかレシピを知りたい、と思って読んだ方にとってはいい意味で期待を裏切られる本かもしれません。帯の「おまけレシピ」という表現が中を知った後だととてもしっくりきます。
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palmstories あなた
¥1,980
「あなた」と「きみ」をめぐる、5つの“てのひら”の小説たち(パームストーリーズ)ちいさなハードカバーの単行本でお届けする掌篇アンソロジーあなたが私に寄越してくれたさまざまな物が、もしその時に手に入らなかったとしたらと考えると、ちょっと恐ろしいなという気がしてくる。 --津村記久子「六階を見習って」なんであれば出来事とも呼べないかもしれないくらいのもの、きわめてうっすらとした出来事のようなものからでさえ、忘れがたい印象をふいに得る、ということはきみにももちろん時々起こる。 --岡田利規「一月、生暖かい月曜日の午後のこと」此の度は機会を与えてくれてありがとう。本当に感謝している。(…)そんな僕がつい、本当に、と書いてしまったのはマジで貴殿に感謝しているからだ。 --町田康「言ひ譯」あなたは引っ越してきたばかりの街を一人で歩いている。真っ直ぐな道の果てに寺院と思しき白い塀が見える。 --又吉直樹「行列」茂呂来さん、茂呂来さん、聞こえますか。(…)きっとそちらはいま、おくつろぎタイムですよね。 --大崎清夏「眼鏡のバレリーナのために」 ーーーーー 絶妙に手の中に収まるサイズ感、文庫のそれとは違う良さがあっておお、と声が出ました。 まず書き手の皆さんのラインナップにグッときてしまったし、掌編小説集って言って本当にその大きさにおさめているのにも感心したし、どのお話も個性に溢れているのにわわっと読みたくなってしまう。もちろん文章の持つ引力みたいなものの力もあるのですが、この本の雰囲気がそうさせてくれるというのもあると思っています。自分が学生だったなら、友達からパスするように隣の机から差し出されてほしい。
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じゃむパンの日
¥1,980
B6変型判 縦178mm 横128mm 208ページ 時を超えて。生まれ育った京都へのおもい。こぼれだす笑い。 『乙女の密告』で芥川賞を受賞。 2017年に早逝した著者によるエッセイ55 篇。岸本佐知子との「交換日記」併録。 日常を描いていながら、想像が羽ばたき、 ことばで世界を様変わりさせていく。 ここに生きている人たちがいとおしくて、読んでいると、 ふしぎと気持ちがあたたかくなる。初のエッセイ集にして、マスターピース。 著者プロフィール 赤染晶子 (アカゾメアキコ) (著/文) 1974年京都府生まれ。京都外国語大学卒業後、北海道大学大学院博士課程中退。2004年「初子さん」で第99回文學界新人賞を受賞。2010年、外国語大学を舞台に「アンネの日記」を題材にしたスピーチコンテストをめぐる「乙女の密告」で第143回芥川賞を受賞。著書に『うつつ うつら』『乙女の密告』『WANTED!! かい人 21 面相』がある。2017 年急性肺炎により永眠。エッセイの名手としても知られ、本書が初のエッセイ集となる。 ーーーーー 仕事で度々関西に行くことがあるのですが、自分の生い立ちの中でルーツがそちらにあるわけではないのになぜか実家に帰った如く安心感を抱く瞬間があります。 よくテレビで見る「ボケ・ツッコミ」とかとも違って、それまでネット上でしかやり取りしたことがないのにわざわざ会いに来てくれたお客様からやわらかな口調で「おいしいもん食べて帰りや」とか「暑いから気をつけて」みたいな言葉をかけてもらうことが多い気がしています。あの人やこの人の穏やかな関西弁の話し方がふんわり思い出されて、癒されるんです。この本。 エッセイではあるんですが、わたしの個人的にだいすきな「なんてことないことを書いた小説」のようでもあります。
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USO 5
¥1,760
SOLD OUT
あなたは良い人ですか、悪い人ですか。 あなたは何を信じて生きていますか。 わたしに<あなた>のことを教えてくれませんか。 今回の特集は「悪」です。 引き続き「あなたがついてきた嘘を教えてください」というお題にも9名の方にご執筆いただきました。 嘘の奥には本当が詰まっています。 年に一度の文芸誌USO、今年で5号目。ぜひお楽しみください。 今回の書き手のみなさんはこちら。 #宇治田峻 #岡藤真依 #今日マチ子 #栗栖丈璽 #ゴトーヒナコ #小橋陽介 #少年アヤ #新津保建秀 #菅原匠子 #武邑光裕 #旦悠輔 #年吉聡太 #中野泰輔 #西島大介 #野口理恵 #矢代真也 #山川うみ #山本ぽてと #若林恵 ーーーーー 文庫サイズ/356ページ/4C+1C ISBN 978-4-910422-16-9 本体価格:1600円+税 ーーーーー いねむりのお客さまにもたくさんこの年一回の発行を楽しみにしていらっしゃる方がいて、わたしもそのひとりです。 いねむりがはじまったときには2まで、はじめの頃にお取り扱いさせていただいたので思い入れもあり、年々分厚くなり内容も多様になっていくのがいちファンとしてうれしいかぎりです。 今回は悪、というので例によってまた内容にはあまり触れずにおきたいと思います。種あかしをしてしまうようなことはしたくありませんので。 ただ、やっぱり野口さんの書かれる文章がすきだし、その野口さんがこの方に、として寄せられた文章もそうだよなあっていう説得力というか、バチバチにみなぎるものを孕んでいるというのはお伝えしておきたいです。 ファンの方も、はじめましての方もぜひ!
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moving days
¥3,300
写真:平野愛 出版社:誠光社 A5横 / 176P / フルカラー / 並製PUR製本 どこへではなく、何から引っ越すのか。 当たり前の風景が束の間非日常へとほどけ、また新しい日常が積み上げられていく。 そのあわいに美しい光とともにあった、7組の"moving days”。 人生の節目に訪れる「瞬間」であると同時に、時間を伴う「ストーリー」でもある「引っ越し」という祝祭/儀式を、そのストーリーを綴ったテキストと、繊細な色合いのフィルム写真で捉えた写真集。2018年に私家版として刊行され、好評を博した私家版写真集のコンセプトとタイトルを受け継ぎ、その後に撮り下ろされた7組の引っ越しを収録。同写真集にインスパイアされたアルバムもリリースしているHomecommingsの福富優樹による書き下ろしエッセイを巻末に収録。彼ら彼女らは、そしてわたしたちは何から引っ越してきたのか。人生の節目節目で開きたい、あなたの大切な一冊になることでしょう。 ーーーーー 引越し、と聞いてわくわくする時ときゅうと寂しい気持ちになる時とがあります。 わたしは今の家を引っ越すとしたらもう生を終えるか離婚でもするかという時な気がするので当分は予定がないのですが、ここに越してくる時のことをよく覚えています。 当たり前の風景が変わる、しかも大人になってから自分が主体になって次の棲家を決めてそこへ移るというのはかなり大きな変化ですが、中には比較的頻繁に仕事の都合や気分の問題で引越しをする方もいるでしょう。 新しい日常の風景、今までの当たり前の風景、境目のところをやさしい眼差しで見つめてくれているような一冊です。
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窓、その他 / 内山晶太
¥1,760
四六判変形/並製/168ページ 定価:本体1,600円+税 ISBN978-4-86385-557-1 装幀:加藤賢策 出版元:書肆侃侃房 日々の労働と都市で生きる者の日常。他人からすればどうでもよいかもしれない、ただ、見過ごせないことやもの。 静かな内省を基底におきながら、希望と祈りが自然とわきあがる。 現代歌人協会賞を受賞した第一歌集、待望の新装版! 【収録歌より】 たんぽぽの河原を胸にうつしとりしずかなる夜の自室をひらく 口内炎は夜はなひらきはつあきの鏡のなかのくちびるめくる 少しひらきてポテトチップを食べている手の甲にやがて塩は乗りたり 湯船ふかくに身をしずめおりこのからだハバロフスクにゆくこともなし わが胸に残りていたる幼稚園ながれいでたりろうそくの香に 【著者プロフィール】 内山晶太(うちやま・しょうた) 1977年、千葉県生まれ。1998年、第13回短歌現代新人賞。2012年、第一歌集『窓、その他』(六花書林)を刊行。翌年同歌集にて第57回現代歌人協会賞。「短歌人」編集委員。「外出」「pool」同人。現代歌人協会理事。 ーーーーー 淡々としたことばの並びを欲することが度々あって、それは自分としては低空飛行の時によくやってきます。 別に仕事もやれるし、日常のやるべきことはこなせるけれどなんとなく元気が出ない、かといって「大丈夫だよ!頑張りなよ!」と言われちゃうとため息が出るような時。 自分を昂らせるというよりも小石を積むように日々のほんの些細なことをよくみて、自分をミリ単位で取り戻していくような作業が必要だと感じる時に手に取りたいなと思った本です。 静かだけれど確かにそこにある、ありそうでいてなかなか出会えない本だなと思っています。
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生活フォーエバー / 寺井奈緒美
¥1,980
SOLD OUT
188mm × 128mm × 15mm 224ページ ソフトカバー、オフセット印刷 出版元:ELVISPRESS この愛すべき、くだらなさ。 歌人として活動するほか、habotan名義で土人形を制作している寺井奈緒美による、初の短歌&エッセイ集。 2019年に書肆侃侃房より刊行された第一歌集『アーのようなカー』では、日常の片隅に忘れられた事物をそっと掬うような、ささやかで滑稽で、どことなく寂しい歌で、多くの読者を獲得しました。 本書には2021年の秋からおおそ1年の間に書いたエッセイ80篇と短歌160首が収録されています。書かれているのは、限られた行動範囲(ほとんどが部屋、そして職場、西友、たまに映画館)と限られた登場人物(私、S、ときどき同僚)の中でのまったく映えない日常。それがなぜだかすこぶる面白い。その想像力とユーモアは、私たちの抜き差しならない「生活」の見え方を変えてくれることでしょう。読めばきっと、明日への活力になること間違いなしの一冊です。 寺井奈緒美(てらい・なおみ) 1985年ホノルル生まれ。愛知育ち、東京在住。趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 2019年4月、新鋭短歌シリーズ『アーのようなカー』(書肆侃侃房)刊行。 2023年4月、短歌とエッセイ『生活フォーエバー』(ELVIS PRESS)刊行。 ーーーーー 開いてすぐ一気に今から時間が欲しい、顔を上げて目の前に人がいたらサムズアップだ、と思いました(ただし家にはわたししかいませんでした)。 いねむりを始めたのは2021年のたしか4月か5月で、その初めの頃に寺井さんの歌集をタイトルとその他いくつかの歌だけできっとわたしはこの方の本が好き、と思い注文したことをよく覚えています。 えも言われぬとはこのこと、と思うのですが、人付き合いにせよ「なんかいい感じだ」と名前もよく知らないうちに感じた人とは頻繁に会ったり連絡したりしなくても長く続くことが割と多い気がするのですが、その感覚に近い感じがしています。 軽やかに笑いたい時ぜひ手に取って欲しいし、ちょっと嫌なことがあった時も手に取って欲しい、つまりとてもおすすめです。
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生活フォーエバー(ファースト・ウォー) / 寺井奈緒美
¥700
148mm × 105mm 20ページ ソフトカバー、オフセット印刷 出版元:ELVISPRESS 寺井奈緒美が、自主制作で出版したZINEを、新装版としてリイシューしました。 『生活フォーエバー』を出版するきっかけとなった、短歌20首とショートエッセイ20篇を収録しています。 寺井奈緒美(てらい・なおみ) 1985年ホノルル生まれ。愛知育ち、東京在住。趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 2019年4月、新鋭短歌シリーズ『アーのようなカー』(書肆侃侃房)刊行。 2023年4月、短歌とエッセイ『生活フォーエバー』(ELVIS PRESS)刊行。 ーーーーー ポケットに入れて持ち歩きたくなるようなサイズ感の本なのですが、機嫌が良くて趣味の合う友人にあったら「これいい感じだから読んでみなよ」とあげたくなってしまうくらいにお気に入りです。 寺井さんの歌集を読んでみたい人はもちろん、「アーのようなカー」という言葉のならびをたのしいものと思っていただける方ならそのままこちら側の世界へようこそといった感じです。 鼻歌歌いながら、時々あらら、というハプニングをちょっとだけ舌打ちしつつ楽しみながら生活していけたらいいなと思える一冊です。
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アーのようなカー / 寺井奈緒美
¥1,870
四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-359-1 出版元:書肆侃侃房 生活のあらゆる隙間にユーモアを詰める。(いとうせせいこう) この世のいとおしい凸凹 どこまでも平らな心で見つけてきた、景色の横顔。 面白くて、美しくて、悲しくて、ほんのり明るい。(東 直子) 【著者プロフィール】 寺井奈緒美(てらい・なおみ) ホノルル生まれ、愛知育ち、東京在住。 趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 【5首】 改札を通るときだけ鳴く鳥をだれもが一羽手懐けている 柴犬の尻尾くるんの真ん中の穴から見える極楽浄土 耳と耳あわせ孤独を聴くように深夜のバスの窓にもたれて 路上にはネギが一本落ちていて冬の尊さとして立て掛ける なくなれば美しくなる でもぼくは電線越しの空が好きです ーーーーー タイトルの響きが軽やかで明るいけれど、声に出した時ハスキーな音が出たらいいなと思いました。 プロフィールの趣味を見て思わず最高と言わずにいられなかったし、五首の視点がああ自分であえて言葉にしてこなかったけどなんだかすごく情景が浮かぶと感じて、きっと寺井さんの五感を借りて世界を見てみたらいろんなことがおもしろく感じられそうだなと勝手に思ってしまいました。直感を信じて手に取ってみてほしいです。
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OMAMORI / 湯浅景子 KEIKO YUASA
¥4,950
SOLD OUT
195mm × 135mm × 15mm 128 ページ/ ハードカバー/ オフセット印刷 4500yen + tax 出版元:ELVISPRESS 塗り重ねた色の上に針で引っ掻くようにして絵を描き、独特のマチエールを持った作品をつくり出す画家、湯浅景子による作品集。 カバーを外すと、金の箔押しで施された折り鶴が現れます。巻末には、原画作品の一部を切り取り落款した、作家謹製のお守り付き。 ――― 古くから世界のいたるところで人々は「オマモリ」をつくったり携えたりしてきました。そのカタチは様々で、勾玉、人形、石、装飾具、お札など宗教的背景から生まれたものから、時にはなんてことのない日用品にも特別な意味を見出し「オマモリ」として持っておくことで、縁起を担いだり、自身の安穏の拠りどころとしたりと、なんだかその行為は、とても人間らしい営みのようにも感じられます。 本作では、私自身が「オマモリ」として普段身につけているアクセサリや、持ち歩いている手紙、薬瓶などに加え、背守り、折り鶴、しめ縄など、人々が暮らしの中で安らぎや平和、魔除けを願いつくってきたものを、その想いや祈りを重ねながら描きました。 また、こうしたモノを描いていくうちに気付いたのは、この「描く」という行為そのものが自分自身にとって何よりの「オマモリ」だということでした。 願わくば、この作品集が、誰かにとっての「オマモリ」となれば嬉しいです。 ―湯浅景子 湯浅景子 keiko yuasa 1973年生まれ、名古屋市在住。 2020年HB GALLERY ファイルコンペvol.30 <藤枝リュウジ賞>大賞 他受賞多数。 ーーーーー この本は最初アクセサリーの二人展に合わせていねむりで本を選ぶぞ、という頃に新刊のご案内をいただいたもので、思いがけずあまりにぴったりくるタイミングで驚きつつこれはきっと手に取ってくださった方にとってお守りかつ宝物になる本なのではとわくわくした一冊です。 信心深い方ではないのですが、例えば気合を入れなきゃと思う仕事の時に身に纏う服やアクセサリーはかなり考える方だし、自分の子どもが毎日一緒に寝ているぬいぐるみは子ともども愛おしいものだし、そういうことが自分をニュートラルに戻してくれる、安心させてくれるというのは少なからず感じる人が多いのではないでしょうか。 本のつくりも隅々までうつくしく、ため息が出るような一冊です。
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【新装版】熊彫 〜義親さんと木彫りの熊〜
¥2,200
210mm × 165mm 80 ページ/ソフトカバー/オフセット印刷 210mm × 165mm 28 ページ/ソフトカバー/オフセット印刷 スリーブケース / 3rd Edition of 1000 Publication date: Feb 2022 2,000yen + tax published by 凹PRESS & ELVIS PRESS 北海道土産の木彫り熊=「八雲の熊彫」として最初にブランディングに成功したのが、徳川義親が支援した現在の八雲町でした。本書はそのルーツを辿るテキスト、インタビューと、柴崎重行や茂木多喜治を始めとする北海道八雲町の作家たちの作品を収録したガイドブック的一冊。本誌と別冊付録「八雲木彫り熊の作り方 復刻版」をスリーブケースに納めた新装版として再リリースしました。 単なる土産品に留まらない「八雲の熊彫」の創造性は、柴崎重行や茂木多喜治らによって命脈を保ち、現代の我々の眼を今もって驚かせてくれています。 木彫り熊たちは、ときに愛くるしく、ときに厳しい姿をみせていますが、これらを彫りあげた一工人であり一作家である彫り手たちの意志、そして、義親がどんな思いで一農民である彼らの暮らしを支えたのか。彼らの生きた時代、その思いを、このささやかな書を通して思い描いて頂ければ幸いです。 装画・題字:林青那 ーーーーー 木彫のくま、思えば祖父の家に小さい子供が跨がれそうな大きさのが一頭いたような気がする。 それくらい民芸品・お土産品としてメジャーなものな気がするし、最近は勇猛な姿に限らず愛くるしいものや静かな佇まいのものなどいろいろなくまを見かけます。 とにかく骨太の一言、目で見ても楽しいのですが、本気度がすごい。つい自分でも木を買ってきて作ってみたくなってしまうほどです。ものづくりをしている方にはぜひ手に取っていただきたいなあと思っています。
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THE COLLECTIONS / 勝山八千代 YACHIYO KATSUYAMA
¥2,200
SOLD OUT
182mm × 128mm × 20mm 256ページ ソフトカバー、オフセット印刷 1st Edition of 1000 Publication date: October 2022 2000yen + tax モノクロームで味のあるイラストが特徴のイラストレーター、勝山八千代による作品集。 本書は、世界各国の16名の架空のコレクターのコレクションを紹介するというコンセプトでまとめた作品集。 器、工具、果物、家具、ドールハウスにスポーツ用品……。コレクターたちの偏愛によって集められた“モノ”たちは、本来の用途や意味からは離れ、独自の存在感を放っています。 作家はこれまで、何度も何度も同じモチーフを描くことでそれぞれの微細な差異や、それそのものにしかない輝きを捉え、描くことで“モノ”を蒐集してきました。本作では、作家が長年描きためてきた作品を再構成し、描き下ろし作品も多数収録。愛くるしい“モノ”の魅力的な佇まいと、その背景にいる人との関係に想いを馳せる「無用の用」な一冊です。 YACHIYO KATSUYAMA 勝山八千代 イラストレーター 白や黒、茶色等のシンプルな色のパターンで、物や人をモチーフに描く。雑誌、書籍の挿絵の他、広告やアパレル、プロダクト製作へのイラストの提供や、各地で個展・グループ展を行っている。 ーーーーー どことなく版画のような素朴さもあるけれど、力強さと愛くるしさも同居するようだなと個人的に感じています。 ものを蒐集するという行為について、同じようなものだけれどそれぞれに個性があり、一度人の手に渡ったものだと経た歴史みたいなものがあったりしてそこにおもしろみや愛着を抱くという感覚があるような気がしているのですが、そういうディティールが感じられていつまでもじっくり眺めていたいなと思っています。表紙の味わいある紙のセレクトも、印刷の風合いもたまらなくて時間をかけて愛でたい一冊です。
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恥ずかしい料理
¥1,980
SOLD OUT
著者:梶谷いこ / 写真:平野愛 / 発行:誠光社 / A4変型 / 86P / ソフトカバー みんな本当は何食べてるの? 忙しくても、貧しくても、調子悪くても、スマホがなくても、お腹はへる。決して人には見せることのない日常の食事にこそ、手触りのある物語は宿る。見栄えもしないし、今どきでもない、すべての家庭料理に愛を込めて。 SNSや雑誌メディアでは、華々しくスマートな「食景」が溢れているけれど、多くの人々にとってそのような華やかで洗練された食事はあくまで非日常のこと。称賛と羨望を集める食事は、数え切れないほどの「いつもの食卓」の上に成り立っている。忙しい日常の中で、限られた食費の範囲で、家族の好き嫌いの中間で、必然的に生まれる日々の家庭料理。それらの料理の数々を、「仕方がないから」、「これでいい」、という腰の引けた肯定ではなく、それが生まれた暮らしぶりや、感性ごと惜しみない賞賛を贈る一冊。 「うちにはなにもない」と片付けてしまわれがちな「ふつうの台所」をつぶさに観察、ケの美しさを的確に探り出す文章は、ZINE『家庭料理とわたし』が当店で静かな話題を呼んだ梶谷いこ。取り繕うことなくありのままを撮影しながらも、静かなストーリーを感じさせる写真は、2018年に当店にて開催した写真展&写真集『moving days』でもおなじみ平野愛。 ご登場いただくのは、これから家庭を持つ実家暮らしの女性に、ベテラン夫婦、食べざかりの男の子の空腹と晩酌のあてを同時に満たす働くお母さんに、嗜好を追求しながらもそれに束縛されない酒道楽、京都のど真ん中で「値打ちをこかない」美味しさを追求する季節料理店、ガソリンのように同じものを食し続ける銭湯経営者に、ぶれない「ちょうど良さ」を追求する一人暮らしの女性。 あなたの「いつものご飯」も、きっと本書が肯定してくれるはずです。 ーーーーー 大判なのがまず嬉しい。夜疲れた目にやさしい。 とにかく毎日がめまぐるしい、よくこれで生活をしていると思うことがある。 この前も別の料理の本のキャプションにも書いてしまったけれど、とにかくここ最近ご飯というものに切実さを感じているからそれが出ているなと思う。 自分と同じくらいの年代の子どもがいる友人と会うと大体会話の中に一回は出てくる「今日夕飯何にすんの?」、時にそのままの献立を拝借する。もう考えるのも大変なのだ。 そういう仲間や友人の輪がちょっと広がった気分になる本である、お会いしたことはないけれどそういう人がいるんだというのが拠り所になる。 楽しめ、ていねいに下ごしらえをして作れ、もいいと思うし心身に余裕があればできる。 でもそうじゃない時もあっていいんだよねと思える気がします。
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ねこのほそ道
¥2,750
仕様:210 x 150 mm/並製本/210P 執筆:飴屋法水、清水知子、能勢陽子 デザイン:加納大輔 言語:日本語/英語 定価:2,500円+税 発行:torch press ISBN:978-4-907562-40-3 C0071 発行年:2023 隙間や内と外を自在に行き来する逸脱可能性として、また言葉の秩序から逃れる不可思議な存在として、自由や野生、ユーモア、ナンセンスに富んだ生きものであるねこ。そのねこを想起させる現代美術作品を紹介する、豊田市美術館の展覧会「ねこのほそ道」。6人の美術作家と1組の建築家が参加する本展では、ねこの表象ばかりでなく、日常の当たり前を問うことのなかに、身近なものへの愛着や社会のなかで見過ごされているものの存在が浮かび上がります。それぞれの作家と建築家の作品は、展示室だけでなく、天井や通路、お茶室にも一度でなく何度か登場し、空間を伸縮させたり反転させたりしながら、固定化した価値観から流動的に抜け出す様々な道を示します。 ここでは、キービジュアルとしても使用されている絵画作品、佐々木健《ねこ》(2017年)のようにねこをモチーフにした作品のほか、落合多武《大きいテーブル(丘)》(2023年)のように大きな机の上にドローイング、彫刻、オブジェ、日用品などを並べ、それぞれがそこに在りながらも全体として有機的につながる丘のような場が、気まぐれな脱領域的存在であるねこを連想させるインスタレーションも展示されています。大田黒衣美による巨大な写真作品《sun bath》(2023年)は、アトリエに遊びに来て無防備に眠る野良ねこのうえに、ガムで象った人を置いて撮影したもの。リラックスするときに噛むガムで作られた、ねこの毛皮の草原で休む人のいる光景には、いくつもの寛ぎが重ねられています。そのほか、泉太郎、岸本清子、五月女哲平、中山英之+砂山太一らが参加し、各作家が自由な発想で「ねこ」に着想を得たユニークな作品が紹介されています。 展覧会図録となる本書では、インスタレーションビューを中心に、時にはねこの視点の展示風景も織り交ぜながら構成しています。各作家のテキストのほか、飴屋法水、清水知子、能勢陽子のエッセイや論考も収録。本全体が柔らかになるような用紙を使用し、小口にはねこが爪で引っ掻いたような加工を施すなど、加納大輔による造本自体にもねこの要素を取り入れています。 出品作家:泉太郎、大田黒衣美、落合多武、岸本清子、佐々木健、五月女哲平、中山英之+砂山太一 主な内容 全体インスタレーションビュー 各作家インスタレーションビュー(作家の言葉・図版) 論考 ーーーーー 展示図録となってこそいますが、読むのに味わいがとても深い一冊です。 ねこという存在そのものについてもですが、そこから浮かび上がる自分の生活の中の風景や出来事のシーンなどをあらゆる手段で表現したものを集めた作品集のようです。 ある意味ではエッセイのような空気感も纏っている本だと個人的には感じているのですが、torchpressさんが手がける本だけあって装丁そのものにもこだわりや仕掛けが散りばめられていて手に取って眺めていたくなります。
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夢の話 / 渡邉 紘子
¥4,000
SOLD OUT
著者:渡邉紘子 発行:April Shop 発行日:2022.7.28 印刷・製本:加藤文明社/atelier gray デザイン:阿部宏史/print gallery + 守屋圭 限定400部 シリアルナンバー・著者署名入り 184x110x7mm 93ページ コデックス装 スピン・カバー・おまけ付 撮影:小俣裕祐 ※April Shopさんの本のご紹介を引用させていただきます 数年前からインスタグラムに書き溜めた夢日記をまとめました。 基本は読み物としての本なのですが、図版を挟み込んだり、文字の色を工夫したり、手作業を入れるなど、本自体が作品のような存在になるように作成しました。 【本の見どころ】 ・眠る人が描かれた名画(商用利用可能なパブリックドメイン)を使用しています。表紙はHenri Matisse(マティスさま!)、扉はKarl Joseph Aloys Agricola。 ・カバーの色は薄いグレーの厚紙にクリームソーダの色のような緑のインク。 ぜひカバーを取ってみてください。カバーの内側はまるで外側の文字や絵が反転していて、透けて見えるように思えてしまいます。本の本体の美しいコデックス装(糸で6つのページの束がまとめられています。)をご覧ください。ピンク色のスピンもポイントです。カバーにも扉にも使われている点々は打ち合わせの時に話しながら私が描いた点々を加工したもの。 ・本文も4色刷り。日によって文字の色が違う時があります。日々というのは色のように毎日違うなと思っていて、リクエストしました。(だけど、文字を4色で刷るのは印刷屋さん泣かせだったそうです。)インスタグラムにメモしていたので、絵文字を採用している部分もあります。 ・日付とハッシュタグのような(カッコ) 日付がいたずら書きのようなになっています。これはデザイナーの阿部さんと私が書いたものです。ノンブルの上にある(カッコ)は日記の中のキーワードです。ハッシュタグのような存在です。この言葉がそのまま目次に利用されています。「あとがき」はぴょんとカッコの中から出てきてしまいました。 ・ところどころに図版や手作業のページ 制作中に出た糸くず、インスタグラムに掲載した写真、貼り込みしたメモ、紙の花びら、スタンプなどなど。 ・オールシリアルナンバー&著者署名、おまけ付き おまけは表紙のマティスの絵のカードです。 ーーーーーーーーー アーティストで、AprilShopというお店でありギャラリーでもある空間を営まれている渡邉紘子さんの本をお届けいただきました。 夢のことって起きてすぐはなんとなく覚えているのに、朝もたもたしてる間にいつも忘れてしまってなんだか惜しいなあと思うことがあります。ふと午前中に渡邉さんのInstagramを見るとその日の夢のことが書いてあって、自分が忘れたことの代わりに楽しみにさせていただいています。ちょっぴりくすっと笑いたくなる時もあれば、なんとも不思議だなあと思う時もあり、そのふわふわ漂うような感覚がおもしろいなといつも思っています。 渡邉さんのご紹介文で本のつくりについては詳しく触れてあるのですが、とにかくページを捲るのが楽しいしかけに溢れています。 大事に食べたい素敵なお菓子みたいに1日ひとつずつゆっくりお話を読みたい一冊です。
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観察の練習 / 菅俊一 著
¥1,760
SOLD OUT
サイズ:105×148mm ページ数:256ページ 上製 出版社:NUMABOOKS ISBN:978-4-909242-01-3 編集:内沼晋太郎+後藤知佳(NUMABOOKS) ブックデザイン:佐藤亜沙美(サトウサンカイ) 印刷・製本:株式会社廣済堂 駅やオフィス、街や家の中で出くわす、小さな違和感。あるいは、市井の人々が生み出すささやかな工夫や発明のようなもの。著者が日々収集し続けている数多の「観察」の事例を読み解く思考の追体験をしていくことで、読み手にもアイデアの種を与えてくれる。 過去の膨大な量のリサーチの中から50あまりの「観察」の成果を厳選し、テキストはまるごと書き下ろし。著者のこれまでの人気連載コラム「AA'=BB’」(modernfart)、「まなざし」(DOTPLACE)を愛読していた方も必読の、初の単著にして決定版的な一冊。 “「見落としていたものに気づく」ということ自体は、何に着目すべきかという問題設定が適切にされていれば、誰でもできるはずなのだ。 その上で、「良い」気づきを得るために「観察の練習」が必要になってくるのだ。観察による気づきは技術だと捉え、何に着目するかを意識しながら、何度も何度もやってみる。当然、技術というからには後天的に学習が可能だし、慣れれば慣れるほど上手くなっていく。” (本書「おわりに」より) プロフィール 菅俊一(すげ・しゅんいち) 研究者/映像作家。多摩美術大学美術学部統合デザイン学科専任講師。 1980年東京都生まれ。人間の知覚能力に基づく新しい表現を研究・開発し、さまざまなメディアを用いて社会に提案することを活動の主軸としている。主な仕事に、NHKEテレ「2355/0655」ID映像、21_21 DESIGN SIGHT「単位展」コンセプトリサーチ、21_21 DESIGN SIGHT「アスリート展」展示ディレクター。著書に『差分』(共著・美術出版社、2009年)、『まなざし』(電子書籍・ボイジャー、2014年)、『ヘンテコノミクス』(共著・マガジンハウス、2017年)。主な受賞にD&AD Yellow Pencil など。 ーーーーーー デザインの仕事をしている人が読む本でしょ、と思うなかれ。 この本を読むと外に出かけてみたくなります。家の中の自分がほとんどを把握していて落ち着く、というのと対照に街の中には時々「?」と思うようなものことが存在しています。「?」を少し掘り下げてみる。なんでそう思うのか、どこが自分にとって違和感だったのか。 ずっとやっていると吹き出しが増えすぎて疲れるかもしれないけれど、慣れてくると楽しめるようになってくる。そのことは自分の生活や考え方を豊かにしてくれると思います。
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d47 MUSEUM「d mart 47 -47都道府県のご当地ものコンビニ-」展 公式書籍
¥1,100
本体サイズ :横 148mm 奥行 9mm 高さ 195mm コンビニの「便利」をベースに土地ごとの「地域性」を取り入れたら、どんな場所になるのか。D&DEPARTMENTが期間限定のコンビニエンスストアを実際につくり、先駆者たちにお話を聞き、「コンビニ」と「小さなお店」の可能性について、考えてみました。 INTERVIEW: 01 店舗に「リアル」な機能をつけてコンビニの現場から社会の問題解決をはかる~ローソン宮_ 純 [ローソン 常務執行役員 コミュニケーション本部長] INTERVIEW: 02 ダイニングコンビニから美味しい「普通」を生み出す~大津屋小川明彦 [大津屋 代表取締役社長] INTERVIEW: 03 老舗高級スーパー紀ノ国屋の転換~_橋一実 [紀ノ国屋 取締役副社長] CONVERSATION: 街を元気にする、未来のコンビニのかたち~嶋田洋平 [らいおん建築事務所 代表取締役]ナガオカケンメイ [D&DEPARTMENT ディレクター] d mart 47 - 47都道府県のご当地ものコンビニ - 【開催終了】2016年4月28日(木)~2016年6月19日(日)@渋谷ヒカリエ d47 MUSEUM ーーーーーーーーー d design travelのシリーズを書店で見たことあるな、という方には会うのですが企画展の書籍があるなんてとわたしは個人的に目から鱗でした。先日出張で渋谷ヒカリエのd47 MUSEUMに立ち寄ることがあって、それでなんとなしにECを見ていたらおもしろそうな本が山ほど。すごい。 さて、これはコンビニ・小さなお店ということで1冊になっているのですが、何を隠そうわたしはコンビニがすきです。それこそ出張中は利便性もあってコンビニは毎日立ち寄ります。たまにご当地物とかおみやげとかも置いているお店があってますますわくわくしてしまう、といった具合に。 楽しいことも真剣に考えることもバランスよく両立された一冊です。ぜひ手に取ってみていただきたい。
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納豆マガジン vol.2
¥1,980
納豆の面白さをあらゆる角度から 紹介していく納豆マガジン。 特集は「ひきわりをあつめて。」 ひきわりについての企画を筆頭に、納豆グラビア、 納豆メーカーの取材、納豆小説などなど。 上は東北、下は九州まで幅広く取り上げています。 納豆好きな人はもちろん、 納豆嫌いな人にもオススメです。 クセは強いかもしれませんが、 匂いや粘りはございませんのでご安心を。 編集長 村上竜一 副編集長 稲垣佳乃子 デザイン 梅本華乃 赤山朝郎 印刷 株式会社シナノパブリッシング 発行 さりげなく ーーーーーーーーー ひとつのものごとを掘り下げるのってとてもおもしろいことだと思っています。 納豆、好き嫌いが分かれる食べ物の代表格なのかなと思っていますが(ちなみにわたしは人並みに好んで食べるくらいの感じです)、先日偏食のひどい我が子が「ひきわりなら好き」と述べていました。どうしてひきわりでないとならないのか・・と納豆肯定派のわたしは思ったわけですが、ちょうどそのすぐ後くらいにこちらの本が出ますよという案内をいただいて、こういう時は鉄は熱いうちに打て、だなと注文してみたわけです。 ぜひ実物は手に取ってお読みいただきたいです。ひきわりが愛おしくなりますので。
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話せば短くなる 原田和明のオートマタ / 原田和明 著
¥3,080
SOLD OUT
サイズ:148×210mm 並製 ページ数:144P 出版社:aptp books 定価:税込¥3080 ※画像でも確認できますが、表紙左上にややダメージがございます。読むのに差し支えありませんが元々のコンディションとしてご理解いただけますと幸いです。 日本を代表するオートマタ作家のひとり、原田和明の初のオートマタ作品集です。 オートマタとは、ヨーロッパで生まれた西洋式からくり人形のこと。 木のハンドルを回すことで動き出す想像の世界。 愛のからくり、マトリョーシカ、パンとサーカス、箸が転んでも可笑しい、テディベア、桃の声、空気の彫刻など‥‥全43作品を著者自らの言葉で解説しています。また、仕組みについてわかりやすくアイコン化したものや、著者が書き溜めてきたアイデアスケッチも収載されています。 原田和明 Harada Kazuaki 1974年 山口県生まれ。2002年よりオートマタ制作を始める。2006年よりファルマス大学大学院で現代工芸コースを専攻すると同時に、オートマタ制作の第一人者マット・スミス氏の工房でも研鑽を積む。2008年に山口県山口市に工房『二象舎』を設立、オートマタ制作やオートマタコレクション展の企画、ワークショップなどを行っている。 ーーーーーーーーー オートマタ、というのを聞き慣れない方も多いかもしれません。 自動機械というのが言葉のもともとの意味のようですが、機械人形やからくり人形のようなものもさすようです。わたしもこの本を通して初めて知りました。世の中には知らないことがたくさんある。 ちょっぴり愛嬌があってかわいらしいものにポンと添えられた一言がなんともユーモラスです。 なんだか作品に手を触れたくなってみるような気持ちになる一冊です。 この本のほかに、「話せば長くなる」の方もありますよ。
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バターの本 / 甲斐みのり 著
¥1,650
SOLD OUT
サイズ:A5 並製 ページ数:128P 出版社:グラフィック社 定価:1500円+税(税込¥1650) 日本全国でつくらている100種類超のバターを、全国的に販売されているナショナルバターと、各地方で特色をもってつくられているクラフトバターに分け、北海道から九州まで網羅して紹介しています。それぞれのバターの特徴や栄養成分、オススメの食べ方、味の感想を、バターの色やパッケージがわかるような美しい写真とともに掲載しています。バター好きなひとなら興奮する1冊です。 ーーーーーーーーー 小さい頃からわたしは雪印のバターを食べています。なぜなら祖父が雪印に勤めていたから。 至極普通の流れだと思いますが、それゆえ他のものを自分で買って食べてみたことがありません。他意はないのです。 それでもいつだったか、お店でホットケーキに乗ってきたバターがあまりにおいしくて(雪印だっておいしいけどさ)びっくりしたことが。バターって種類でずいぶん違うんですね。 いつかこれを買いに行ってみたい、お取り寄せしてみたい。そんなバターがたくさん紹介されています。この本、デザインもいちいちバター愛が細部に込められていて最高なんです。
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地元パン手帖 / 甲斐みのり 著
¥1,650
SOLD OUT
サイズ:A5 並製 ページ数:124P 出版社:グラフィック社 定価:1500円+税(税込¥1650) 総菜パン、菓子パン、給食パン…。著者が全国各地を旅するなかで集めた、その土地で長年愛される「地元パン」を200点超紹介。ユニークなネーミング、レトロなパッケージなど、思わず手に取ってみたくなるものばかりです。 ーーーーーーーーー 個人的に甲斐みのりさんの本って紙で持っていたいものだと思っていまして。 ビジュアルにまず心奪われ、旅をしながら「採集」するようにパンと出会って記録していく過程まですべてがまず普通やれないことばかり。これを追体験させてもらっているような感じがあるのです。 先日別の甲斐さんの本を友人が贈り物に選んでくれました。誰かにあげたくなる気持ちに心から共感しました。
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『Essential わたしの#stayhome日記 2021-2022』 / 今日マチ子
¥1,650
サイズ:B6判オールカラー ページ数:184P 出版社:rn press 定価:¥1500+tax サイン入り 2020年4月の緊急事態宣言以降、ソーシャルディスタンスが当たり前になっていく人々の様子、街の様子を、丁寧に、静かに描き続けている今日マチ子さん。2021年4月ー2022年4月までのイラストと日記を記録した作品集。 オリンピック、ワクチン接種など、大きく揺れた2021-2022年。普通の人の、何気ない1日を、美しい色彩で記録しています。 ーーーーーーーーー このシリーズの前作、Distanceから時が流れてマスクをつけることも手の消毒をすることも「非日常」から「日常」に変わってきたなと感じています。 明確な区切りがあったわけではないのに2019年の世界とはまるで違う世界にグラデーションのように変わっていることをふと感じる時があります。 諦めたのか慣れたのか、毎日を淡々と生きていても、こうして丁寧な記録とともに振り返る時間を時々持ちたいなと考えさせられる気がします。 イラストの柔らかで繊細な色づかいにもはっとさせられる一冊です。
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ローカルおやつの本 / 甲斐みのり 著
¥1,815
SOLD OUT
サイズ:A5 並製 ページ数:128P 出版社:グラフィック社 定価:1650円+税(税込¥1815) 日本各地で地元の人が愛するローカルおやつを約250点紹介!しるこサンド(愛知)やハートチップル(茨城)などの人気菓子から、古くからつくられる郷土菓子、ドリンクまで。現地のスーパーで買って食べてみたくなる味ばかりです。 ーーーーーーーーー 駅などでふらっと入ったフェアで、なんだかあまり見慣れないレトロなパッケージのおやつを見かけることがあります。なんだろう、と手に取ってたまに買って帰ることもあります。 素朴でおいしい。また食べたくなって次行ったらもうない。残念。ところがたまたま旅先で再会してとってもうれしくなります。 そんなローカルおやつ、なんなら旅行先を決めるヒントにもなってしまいそうなものです。 ちなみにわたしの超お気に入りローカルおやつは「満月ポン」の濃い味です。今年は買いに行けそうなのでとても楽しみにしています。