2024
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comixシリーズ「ハウツー 芝生の刈りかた How to mow the lawn」 コルシカ
¥990
サイズ:133×172mm 仕様:15ページ/リソグラフ印刷・平綴じ製本・トレーシングペーパーカバー付 印刷・製本:レトロ印刷JAM 発行:2022年5月12日発行 著者:コルシカ 発行者:池田敦(ondo) 発行所:ondo 企画グループ展「COMIX -4 short stories-」に合わせ、ondoより発行したショートストーリー漫画冊子。風合いあるリソグラフ印刷&こだわりのミシン製本も魅力的。芝生の刈り方のハウツー本として進行しつつもストーリーに引き付けられ、予期しないオチに驚かされます。 コルシカ -corsica- 東京都中野区生まれ。幼少期から中野ブロードウェイにある「まんだらけ」で漫画ばかり読んで育つ。 2010年よりイラストレーター、漫画家として活動開始。 日本デザイナー学院グラフィックデザイン科2部卒。美学校「絵と美と画と術」第七期生。 ーーーーー 芝刈り機横に備えつけておきたいくらいには芝刈りのハウツーがしっかり分かるのですが、それで終わらないのがすごいです。 誕生日プレゼントに時たま意図のわからない本の贈り物(でもなんかわたしがすきな感じのものなんですよね)をくれる友人がいるのですが、その人からもらいそうないいチョイスの本です。
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comixシリーズ「さよなら またね -京都での思い出のショートストーリー-」mig_mig
¥990
サイズ:133×172mm 仕様:15ページ/リソグラフ印刷・平綴じ製本・トレーシングペーパーカバー付 印刷・製本:レトロ印刷JAM 発行:2023年2月3日初版発行 著者:mig_mig 発行者:池田敦(ondo) 発行所:ondo 企画グループ展「COMIX2 -4 short stories-」に合わせ、ondoより発行したショートストーリー漫画冊子。風合いあるリソグラフ印刷&こだわりのミシン製本も魅力的です。初版は各限定100部を制作。留学や仕事を通して4年半過ごした京都での思い出が描かれています。建築家ならではのこだわりが伝わる建物や町の描写が魅力的です。 mig_mig イラストレーター・グラフィックデザイナー。タイ在住。京都工業繊維大学建築設計修士過程を修了後、タイに戻り、建築家として勤務。現在はフリーランスとして活動。アニメーション制作、似顔絵制作など幅広い表現を特徴に、日本への活動も広げている。 UNKNOWN ASIA Art Exchange Osaka 2019/ondo池田敦レビュアー賞 ーーーーー 京都、行ったことがあるとおお、と思う方もいらっしゃるかもしれません。 旅行で行くのと暮らすのって同じ土地でもまた見えるものや思うことが違っていて、これは暮らした人の目線だなあと思います。(そう書いてあるではないか) 建物や街並みの絵が好きな方にはぜひ読んでみて眺めていただきたいなと思います。
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Flower / 野口恵太
¥3,850
SOLD OUT
著者:野口恵太 装丁:加納大輔 編集:加藤直徳 項数:64ページ 判型:A4正寸 290x210x9.5㎜ 仕様:ENバインディング 印刷:八紘美術 製本:印刷設計 発行:NEUTRAL COLORS 価格:3500円+税 ISBN 978-4-909932-04-4 C0472 透きとおった花をめぐる 見たことのないブルー 写真家・野口恵太の初写真集。「無自覚な美」をテーマに、ガラスを透過して見える幻想的な花々を撮り下ろした。花は、時にくっきりと、時にぼやけて見え、水の中に浮いているような独特な世界観が表現されている。造本は極力デザイン性を絞り込んだ「白い箱」のようなつくり。インディペンデント出版社NEUTRALCOLORS が送る、本格的な写真集第1弾。 Photographer Keita Noguchi’s first photo book. Based on the theme of “unconscious beauty,” Noguchi photographs fantastic flowers that appear through glass. The flowers appear sometimes clear and sometimes blurred, creating a unique world view as if they are floating in water. The book is made like a “white box,” with as little design as possible. ・手焼きのプリントをオフセットで印刷 ・180度開くENバインディング仕上げ ・野口恵太/加藤直徳(NEUTRAL COLORS編集長)のコメント付き 野口恵太●のぐち・けいた 1988年神奈川県生まれ。逗子市在住。写真家。2012年に中国へ移住、写真を撮り始める。2015 年青島郵便博物館にて個展開催。2019年自費出版した写真集PLANKTON は、中国でマガジン形式での出版プロジェクトが進行中。『FLOWER』と同タイトルの展示が、荻窪{VC}で2020年10月末より開催される。 ーーーーー はて、これはどんな本なのだろう、と思いながらどうしても気になって注文したことを覚えています。 届いて開いてみて、ああこれはちゃんと紙の本のかたちになることが必要なものなのかも、と合点がいきました。詳しく書いてしまうとネタバラシのようになってしまうのであまり多くことばを添えることはやめたいと思いますが、写真の集合体として実体を伴って存在することに意味がある一冊だと思います。もしも出張いねむりに来ていただける方はぜひ手に取って開いてみてくださいね。
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生活フォーエバー / 寺井奈緒美
¥1,980
SOLD OUT
188mm × 128mm × 15mm 224ページ ソフトカバー、オフセット印刷 出版元:ELVISPRESS この愛すべき、くだらなさ。 歌人として活動するほか、habotan名義で土人形を制作している寺井奈緒美による、初の短歌&エッセイ集。 2019年に書肆侃侃房より刊行された第一歌集『アーのようなカー』では、日常の片隅に忘れられた事物をそっと掬うような、ささやかで滑稽で、どことなく寂しい歌で、多くの読者を獲得しました。 本書には2021年の秋からおおそ1年の間に書いたエッセイ80篇と短歌160首が収録されています。書かれているのは、限られた行動範囲(ほとんどが部屋、そして職場、西友、たまに映画館)と限られた登場人物(私、S、ときどき同僚)の中でのまったく映えない日常。それがなぜだかすこぶる面白い。その想像力とユーモアは、私たちの抜き差しならない「生活」の見え方を変えてくれることでしょう。読めばきっと、明日への活力になること間違いなしの一冊です。 寺井奈緒美(てらい・なおみ) 1985年ホノルル生まれ。愛知育ち、東京在住。趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 2019年4月、新鋭短歌シリーズ『アーのようなカー』(書肆侃侃房)刊行。 2023年4月、短歌とエッセイ『生活フォーエバー』(ELVIS PRESS)刊行。 ーーーーー 開いてすぐ一気に今から時間が欲しい、顔を上げて目の前に人がいたらサムズアップだ、と思いました(ただし家にはわたししかいませんでした)。 いねむりを始めたのは2021年のたしか4月か5月で、その初めの頃に寺井さんの歌集をタイトルとその他いくつかの歌だけできっとわたしはこの方の本が好き、と思い注文したことをよく覚えています。 えも言われぬとはこのこと、と思うのですが、人付き合いにせよ「なんかいい感じだ」と名前もよく知らないうちに感じた人とは頻繁に会ったり連絡したりしなくても長く続くことが割と多い気がするのですが、その感覚に近い感じがしています。 軽やかに笑いたい時ぜひ手に取って欲しいし、ちょっと嫌なことがあった時も手に取って欲しい、つまりとてもおすすめです。
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生活フォーエバー(ファースト・ウォー) / 寺井奈緒美
¥700
148mm × 105mm 20ページ ソフトカバー、オフセット印刷 出版元:ELVISPRESS 寺井奈緒美が、自主制作で出版したZINEを、新装版としてリイシューしました。 『生活フォーエバー』を出版するきっかけとなった、短歌20首とショートエッセイ20篇を収録しています。 寺井奈緒美(てらい・なおみ) 1985年ホノルル生まれ。愛知育ち、東京在住。趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 2019年4月、新鋭短歌シリーズ『アーのようなカー』(書肆侃侃房)刊行。 2023年4月、短歌とエッセイ『生活フォーエバー』(ELVIS PRESS)刊行。 ーーーーー ポケットに入れて持ち歩きたくなるようなサイズ感の本なのですが、機嫌が良くて趣味の合う友人にあったら「これいい感じだから読んでみなよ」とあげたくなってしまうくらいにお気に入りです。 寺井さんの歌集を読んでみたい人はもちろん、「アーのようなカー」という言葉のならびをたのしいものと思っていただける方ならそのままこちら側の世界へようこそといった感じです。 鼻歌歌いながら、時々あらら、というハプニングをちょっとだけ舌打ちしつつ楽しみながら生活していけたらいいなと思える一冊です。
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OMAMORI / 湯浅景子 KEIKO YUASA
¥4,950
SOLD OUT
195mm × 135mm × 15mm 128 ページ/ ハードカバー/ オフセット印刷 4500yen + tax 出版元:ELVISPRESS 塗り重ねた色の上に針で引っ掻くようにして絵を描き、独特のマチエールを持った作品をつくり出す画家、湯浅景子による作品集。 カバーを外すと、金の箔押しで施された折り鶴が現れます。巻末には、原画作品の一部を切り取り落款した、作家謹製のお守り付き。 ――― 古くから世界のいたるところで人々は「オマモリ」をつくったり携えたりしてきました。そのカタチは様々で、勾玉、人形、石、装飾具、お札など宗教的背景から生まれたものから、時にはなんてことのない日用品にも特別な意味を見出し「オマモリ」として持っておくことで、縁起を担いだり、自身の安穏の拠りどころとしたりと、なんだかその行為は、とても人間らしい営みのようにも感じられます。 本作では、私自身が「オマモリ」として普段身につけているアクセサリや、持ち歩いている手紙、薬瓶などに加え、背守り、折り鶴、しめ縄など、人々が暮らしの中で安らぎや平和、魔除けを願いつくってきたものを、その想いや祈りを重ねながら描きました。 また、こうしたモノを描いていくうちに気付いたのは、この「描く」という行為そのものが自分自身にとって何よりの「オマモリ」だということでした。 願わくば、この作品集が、誰かにとっての「オマモリ」となれば嬉しいです。 ―湯浅景子 湯浅景子 keiko yuasa 1973年生まれ、名古屋市在住。 2020年HB GALLERY ファイルコンペvol.30 <藤枝リュウジ賞>大賞 他受賞多数。 ーーーーー この本は最初アクセサリーの二人展に合わせていねむりで本を選ぶぞ、という頃に新刊のご案内をいただいたもので、思いがけずあまりにぴったりくるタイミングで驚きつつこれはきっと手に取ってくださった方にとってお守りかつ宝物になる本なのではとわくわくした一冊です。 信心深い方ではないのですが、例えば気合を入れなきゃと思う仕事の時に身に纏う服やアクセサリーはかなり考える方だし、自分の子どもが毎日一緒に寝ているぬいぐるみは子ともども愛おしいものだし、そういうことが自分をニュートラルに戻してくれる、安心させてくれるというのは少なからず感じる人が多いのではないでしょうか。 本のつくりも隅々までうつくしく、ため息が出るような一冊です。
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【新装版】熊彫 〜義親さんと木彫りの熊〜
¥2,200
210mm × 165mm 80 ページ/ソフトカバー/オフセット印刷 210mm × 165mm 28 ページ/ソフトカバー/オフセット印刷 スリーブケース / 3rd Edition of 1000 Publication date: Feb 2022 2,000yen + tax published by 凹PRESS & ELVIS PRESS 北海道土産の木彫り熊=「八雲の熊彫」として最初にブランディングに成功したのが、徳川義親が支援した現在の八雲町でした。本書はそのルーツを辿るテキスト、インタビューと、柴崎重行や茂木多喜治を始めとする北海道八雲町の作家たちの作品を収録したガイドブック的一冊。本誌と別冊付録「八雲木彫り熊の作り方 復刻版」をスリーブケースに納めた新装版として再リリースしました。 単なる土産品に留まらない「八雲の熊彫」の創造性は、柴崎重行や茂木多喜治らによって命脈を保ち、現代の我々の眼を今もって驚かせてくれています。 木彫り熊たちは、ときに愛くるしく、ときに厳しい姿をみせていますが、これらを彫りあげた一工人であり一作家である彫り手たちの意志、そして、義親がどんな思いで一農民である彼らの暮らしを支えたのか。彼らの生きた時代、その思いを、このささやかな書を通して思い描いて頂ければ幸いです。 装画・題字:林青那 ーーーーー 木彫のくま、思えば祖父の家に小さい子供が跨がれそうな大きさのが一頭いたような気がする。 それくらい民芸品・お土産品としてメジャーなものな気がするし、最近は勇猛な姿に限らず愛くるしいものや静かな佇まいのものなどいろいろなくまを見かけます。 とにかく骨太の一言、目で見ても楽しいのですが、本気度がすごい。つい自分でも木を買ってきて作ってみたくなってしまうほどです。ものづくりをしている方にはぜひ手に取っていただきたいなあと思っています。
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THE COLLECTIONS / 勝山八千代 YACHIYO KATSUYAMA
¥2,200
SOLD OUT
182mm × 128mm × 20mm 256ページ ソフトカバー、オフセット印刷 1st Edition of 1000 Publication date: October 2022 2000yen + tax モノクロームで味のあるイラストが特徴のイラストレーター、勝山八千代による作品集。 本書は、世界各国の16名の架空のコレクターのコレクションを紹介するというコンセプトでまとめた作品集。 器、工具、果物、家具、ドールハウスにスポーツ用品……。コレクターたちの偏愛によって集められた“モノ”たちは、本来の用途や意味からは離れ、独自の存在感を放っています。 作家はこれまで、何度も何度も同じモチーフを描くことでそれぞれの微細な差異や、それそのものにしかない輝きを捉え、描くことで“モノ”を蒐集してきました。本作では、作家が長年描きためてきた作品を再構成し、描き下ろし作品も多数収録。愛くるしい“モノ”の魅力的な佇まいと、その背景にいる人との関係に想いを馳せる「無用の用」な一冊です。 YACHIYO KATSUYAMA 勝山八千代 イラストレーター 白や黒、茶色等のシンプルな色のパターンで、物や人をモチーフに描く。雑誌、書籍の挿絵の他、広告やアパレル、プロダクト製作へのイラストの提供や、各地で個展・グループ展を行っている。 ーーーーー どことなく版画のような素朴さもあるけれど、力強さと愛くるしさも同居するようだなと個人的に感じています。 ものを蒐集するという行為について、同じようなものだけれどそれぞれに個性があり、一度人の手に渡ったものだと経た歴史みたいなものがあったりしてそこにおもしろみや愛着を抱くという感覚があるような気がしているのですが、そういうディティールが感じられていつまでもじっくり眺めていたいなと思っています。表紙の味わいある紙のセレクトも、印刷の風合いもたまらなくて時間をかけて愛でたい一冊です。
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THERIACA Yarn, Rope, Spaghetti /濱田明日香
¥2,970
サイズ:A5判変形、コデックス装 ページ数:240P 制作:torch press デザイン:T. S. ヴェンデルシュタイン 撮影:キム・ジュック 言語:日本語・英語 発行:横田株式会社 定価:2,700円+税 ISBN:978-4-908769-18-4 スパゲッティーを編んでみたら? 本やストロー、レモンネット、プラスチックバック…… 身近な素材から着想を得て広がる、ニット表現の可能性 ドイツと日本を拠点とするアーティスト/ファッションデザイナー、濱田明日香。彼女のファッション活動レーベル「THERIACA(テリアカ)」が現在取り組む、「ニット」プロジェクトが一冊のアートブックになります。『THERIACA 服のかたち/体のかたち』では私たちの身近にあふれるさまざまな「もの」のかたちを服に落とし込んだ濱田が、ここでは〈編み物〉を新たな目線でとらえ、その可能性を拡げます。 毛糸を柔軟な発想で使用したカラフルでアーティスティックな作品や、靴ひもやストロー、紙といった〈編み物〉糸以外の素材を編んで制作したユニークな作品まで、自由なイマジネーションで取り組んだ〈編む〉表現への挑戦。本書では、濱田が制作した作品のみならず、インスピレーション源や制作風景の写真のほか、アイデアノートなどを彼女のインタビューとともに収録することで、発想から実験を経てデザインに落とし込む思考のプロセスが汲み取れる構成となっています。多彩な視覚イメージを通して、〈編む〉ことの楽しさや面白さを伝えるとともに、私たちの身近な存在である〈編む〉ことの無限の創造性へと導きます。濱田が創造する実験的な試みは、世代を問わず新たなイマジネーションを喚起させる機会となるはずです。 濱田明日香/ファッションデザイナー。京都市立芸術大学、ノヴァスコシア芸術大学(カナダ)にてテキスタイルデザインを勉強後、デザイナーとしてアパレル企画に数年携わり、渡英。ファッションとパターンについて研究し、自由な発想の服作りを続けている。2014年、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション在学中に自身のレーベル「THERIACA」(テリアカ/万能解毒剤という意味の言葉)をスタート。2015年からはベルリンに拠点を移し活動を展開。ギャラリー、美術館での作品発表、ショップでの販売に加え、書籍などいろいろな方法で作品を発表してきた。著書に『かたちの服』『大きな服を着る、小さな服を着る。』『ピースワークの服』『甘い服』『かたちのニット』(文化出版局)、『THERIACA 服のかたち/体のかたち』(torch press) がある。 ーーーーーーーーー 偶然新しく出会う本もあれば、このシリーズなら次が出たら絶対欲しい、と身構えて待っている本もある。 この本はわたしにとっては後者です。 いわゆるレシピ本ではありませんが、ものを作るにあたっての考え方、素材やものの捉え方が自由でおもしろく、興味深く、はっとさせられることが多いです。制作を手掛けられているtorch pressさんの「服のかたち/体のかたち」がすきな人はぜひその後日談的な部分も含めて楽しんで欲しいし、初めて濱田さんの著作を手に取る人は逆に遡ってみて欲しいです。 装丁の妙で何ページかに一回綴っている赤い糸がちらりと見えるのもまた愛おしいです。
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ねこのほそ道
¥2,750
仕様:210 x 150 mm/並製本/210P 執筆:飴屋法水、清水知子、能勢陽子 デザイン:加納大輔 言語:日本語/英語 定価:2,500円+税 発行:torch press ISBN:978-4-907562-40-3 C0071 発行年:2023 隙間や内と外を自在に行き来する逸脱可能性として、また言葉の秩序から逃れる不可思議な存在として、自由や野生、ユーモア、ナンセンスに富んだ生きものであるねこ。そのねこを想起させる現代美術作品を紹介する、豊田市美術館の展覧会「ねこのほそ道」。6人の美術作家と1組の建築家が参加する本展では、ねこの表象ばかりでなく、日常の当たり前を問うことのなかに、身近なものへの愛着や社会のなかで見過ごされているものの存在が浮かび上がります。それぞれの作家と建築家の作品は、展示室だけでなく、天井や通路、お茶室にも一度でなく何度か登場し、空間を伸縮させたり反転させたりしながら、固定化した価値観から流動的に抜け出す様々な道を示します。 ここでは、キービジュアルとしても使用されている絵画作品、佐々木健《ねこ》(2017年)のようにねこをモチーフにした作品のほか、落合多武《大きいテーブル(丘)》(2023年)のように大きな机の上にドローイング、彫刻、オブジェ、日用品などを並べ、それぞれがそこに在りながらも全体として有機的につながる丘のような場が、気まぐれな脱領域的存在であるねこを連想させるインスタレーションも展示されています。大田黒衣美による巨大な写真作品《sun bath》(2023年)は、アトリエに遊びに来て無防備に眠る野良ねこのうえに、ガムで象った人を置いて撮影したもの。リラックスするときに噛むガムで作られた、ねこの毛皮の草原で休む人のいる光景には、いくつもの寛ぎが重ねられています。そのほか、泉太郎、岸本清子、五月女哲平、中山英之+砂山太一らが参加し、各作家が自由な発想で「ねこ」に着想を得たユニークな作品が紹介されています。 展覧会図録となる本書では、インスタレーションビューを中心に、時にはねこの視点の展示風景も織り交ぜながら構成しています。各作家のテキストのほか、飴屋法水、清水知子、能勢陽子のエッセイや論考も収録。本全体が柔らかになるような用紙を使用し、小口にはねこが爪で引っ掻いたような加工を施すなど、加納大輔による造本自体にもねこの要素を取り入れています。 出品作家:泉太郎、大田黒衣美、落合多武、岸本清子、佐々木健、五月女哲平、中山英之+砂山太一 主な内容 全体インスタレーションビュー 各作家インスタレーションビュー(作家の言葉・図版) 論考 ーーーーー 展示図録となってこそいますが、読むのに味わいがとても深い一冊です。 ねこという存在そのものについてもですが、そこから浮かび上がる自分の生活の中の風景や出来事のシーンなどをあらゆる手段で表現したものを集めた作品集のようです。 ある意味ではエッセイのような空気感も纏っている本だと個人的には感じているのですが、torchpressさんが手がける本だけあって装丁そのものにもこだわりや仕掛けが散りばめられていて手に取って眺めていたくなります。
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HOMEMADE BLOUSES/渡辺紘子 著・香川賢志 写真
¥3,520
SOLD OUT
サイズ:18.2 x 12.8 ソフトカバー、オフセット印刷 ページ数:156ページ ¥3520(税込) 出版元:nidi gallery 「日常の小さな喜び」をテーマに、繊細な布や糸を使用し作品を制作する作家・渡邉紘子による “ブラウスの レシピ本”。ページをめくることで徐々にブラウスが完成していく様子を楽しめるファンタジックな内容に加えて、“手作りのブラウス” を通して、豊かなものの見方や多様な価値観についてのメッセージが込められています。撮影は東京を拠点に活動する写真家の香川賢志。 ー Hiroko Watanabe 渡邉紘子 1981年生まれ。多摩美術大学 テキスタイルデザイン専攻卒業。University of Art and Design Helsinki留学。「日常の小さな喜び」をテーマに、布などを使用した作品やインスタレーションなどを制作している。 http://hiroko-watanabe.com/ ー nidi gallery 2008年赤坂にオープン。その後、渋谷・桜丘を経て、2018年2月に渋谷区東に移転。2018年6月より出版活動も開始しました。 ーーーーーーー この展示、実はとってもとっても行きたかったんですが行けなかったんです。 だからこの本があってよかったなとも思います。すごく私情。 やさしい色づかいや、繊細で儚さもある素材で、とってもユーモラスな名前のブラウス。見ているだけでしあわせな気持ちやなつかしい気持ちをギフトとして受け取ったみたいな心持ちになれます。
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てらおかなつみの絵はがき本 / てらおかなつみ
¥1,500
サイズ:148×100mm 仕様:ポストカード22枚/天糊製本・ボール表紙ベタ貼り・カバー 種類:クリーム(黄色)/あさぎ(ブルー)※絵柄は同じ 発行:2022年12月16日発行 著者:寺岡奈津美 発行者:池田敦(ondo) ブックデザイン:阪口玄信(ondoデザイン室) イラストレーター・てらおかなつみさんポストカードブック。描き下ろしのモノクロ作品を、全22種類の絵はがきにし、一冊にまとめました。本として楽しんだり、一枚一枚切りはなし絵はがきとしても使えます。クリーム色・あさぎ色の2色展開。見返しに送った人&日付の記録ページもあります。 この本を通し、あたたかくて柔らかなコミュニケーションが広がりますように。 てらおかなつみ -Natsumi Teraoka- 1993年生まれ。イラストレーター。 柔らかな線が特徴。 犬の絵、動物の絵が得意。主に音楽アーティストのCDジャケットやグッズ、本の挿絵、お菓子のパッケージ等を手がけている。 ーーーーー てらおかさんの作品集もいねむりで取り扱いさせていただいていますが、あたたかくてやさしい作品は自分で愛でるのはもちろんなのですが、誰か友人や家族ともシェアしたいような気持ちになるのでお客さんに勧める時には「本当にかわいいんですよ、涙が出ちゃいそう」みたいな話をすることもあります。 個人的にかえしのところが秀逸で、ポストカードとして送った後の記録ができるんです。どのカードをいつ誰に送ったか、どんなことを書いたのだったかなと思い出すのは自分自身もやさしい気持ちになれるようでとってもいいなと思っています。
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夢の話 / 渡邉 紘子
¥4,000
SOLD OUT
著者:渡邉紘子 発行:April Shop 発行日:2022.7.28 印刷・製本:加藤文明社/atelier gray デザイン:阿部宏史/print gallery + 守屋圭 限定400部 シリアルナンバー・著者署名入り 184x110x7mm 93ページ コデックス装 スピン・カバー・おまけ付 撮影:小俣裕祐 ※April Shopさんの本のご紹介を引用させていただきます 数年前からインスタグラムに書き溜めた夢日記をまとめました。 基本は読み物としての本なのですが、図版を挟み込んだり、文字の色を工夫したり、手作業を入れるなど、本自体が作品のような存在になるように作成しました。 【本の見どころ】 ・眠る人が描かれた名画(商用利用可能なパブリックドメイン)を使用しています。表紙はHenri Matisse(マティスさま!)、扉はKarl Joseph Aloys Agricola。 ・カバーの色は薄いグレーの厚紙にクリームソーダの色のような緑のインク。 ぜひカバーを取ってみてください。カバーの内側はまるで外側の文字や絵が反転していて、透けて見えるように思えてしまいます。本の本体の美しいコデックス装(糸で6つのページの束がまとめられています。)をご覧ください。ピンク色のスピンもポイントです。カバーにも扉にも使われている点々は打ち合わせの時に話しながら私が描いた点々を加工したもの。 ・本文も4色刷り。日によって文字の色が違う時があります。日々というのは色のように毎日違うなと思っていて、リクエストしました。(だけど、文字を4色で刷るのは印刷屋さん泣かせだったそうです。)インスタグラムにメモしていたので、絵文字を採用している部分もあります。 ・日付とハッシュタグのような(カッコ) 日付がいたずら書きのようなになっています。これはデザイナーの阿部さんと私が書いたものです。ノンブルの上にある(カッコ)は日記の中のキーワードです。ハッシュタグのような存在です。この言葉がそのまま目次に利用されています。「あとがき」はぴょんとカッコの中から出てきてしまいました。 ・ところどころに図版や手作業のページ 制作中に出た糸くず、インスタグラムに掲載した写真、貼り込みしたメモ、紙の花びら、スタンプなどなど。 ・オールシリアルナンバー&著者署名、おまけ付き おまけは表紙のマティスの絵のカードです。 ーーーーーーーーー アーティストで、AprilShopというお店でありギャラリーでもある空間を営まれている渡邉紘子さんの本をお届けいただきました。 夢のことって起きてすぐはなんとなく覚えているのに、朝もたもたしてる間にいつも忘れてしまってなんだか惜しいなあと思うことがあります。ふと午前中に渡邉さんのInstagramを見るとその日の夢のことが書いてあって、自分が忘れたことの代わりに楽しみにさせていただいています。ちょっぴりくすっと笑いたくなる時もあれば、なんとも不思議だなあと思う時もあり、そのふわふわ漂うような感覚がおもしろいなといつも思っています。 渡邉さんのご紹介文で本のつくりについては詳しく触れてあるのですが、とにかくページを捲るのが楽しいしかけに溢れています。 大事に食べたい素敵なお菓子みたいに1日ひとつずつゆっくりお話を読みたい一冊です。
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THERIACA 服のかたち/体のかたち /濱田明日香
¥2,640
SOLD OUT
サイズ:A4型 糸中綴じ ページ数:96P 出版社:torch press 定価:2400円+税(税込¥2640) ISBN:9784907562144 本書は島根県立石見美術館で開催される、ベルリンを拠点に活躍するデザイナー、濱田明日香が手がけるファッションレーベル「THERIACA(テリアカ)」初の大規模展覧会にあわせて刊行される図録です。ここでは、衣服のさまざまなあり方を探求し日々実験を重ねて来た濱田が、「ひと」から形をとって服を作るのではなく、「もの」の形と向き合い、服に落とし込んだ新作や、サイズやシルエットなど衣服の基本的な要素を濱田独自の視点で捉え直した作品が一堂に集います。 ソファやトイレットペーパーといった、私たちにとって身近な「もの」の形が衣服へと姿を変える「もののかたちの服」、一枚の布から着想を得て衣服へと変換する「ベットシーツの服」、丸や四角など幾何学的な形状を服にした「かたちの服」の3部で構成され、また濱田明日香のアイディアノートも挟み込んだ「THERIACA」初のアートブックとなります。私たちの知る「もの」でなく、また見慣れた服からも距離のある濱田の作品は、不思議な雰囲気を放ち、洗練されていながらどこかユーモラスでもあります。それらは服という言葉をイメージできる範囲を押し広げ、楽しさを提供しながら私たちに新しい服のあり方を提案してくれるのです。 ーーーーーーーーー 服が好きという人もいろいろですが、私も詳しくはないかもしれないけどかわいい服や素敵だと思う服をできるだけ着て過ごしたいと思っている方です。 ここ数年で読んだり見たりしたお洋服に関する本で一番衝撃的で、これは宝物だ、と思った本です。THERIACAのお洋服のことをまだ知らないというかたに是非見て欲しいです。
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林檎が木から落ちるとき、音が生まれる / エレナ・トゥタッチコワ
¥2,750
SOLD OUT
サイズ:A4変型 仮フランス装/フルカラー ページ数:72P 出版社:torch press 定価:¥2500+tax 『林檎が木から落ちるとき、音が生まれる』はエレナ・トゥタッチコワが幼少期の記憶をテーマに、ロシアの自然に囲まれて暮らす兄妹たちのかけがえのない夏の日々を、美しい風景とともに2009年から継続的に撮りためてきた作品群です。ロシアには夏の期間、祖父母が住む田舎の家や、「ダーチャ」と呼ばれる自然の家で過ごす習慣があり、寒い冬が訪れる土地で、夏という季節は特別な意味を持ちます。そして太陽が輝く夏がいつの間にか始まり去って行くように、あどけない少年少女たちも知らず知らずのうちに成長し大人になっていきます。そんなささやかな、けれど誰もが経験するであろう変化を、“林檎が落ちる音”という言葉が暗喩しています。刹那的でありながら懐かしく、記憶の奥に柔らかく触れる写真たち。国境を越えた普遍的な感性によって、清々しい一冊が生まれました。 ――林檎が木から落ちた、それだけのこと。木にいたときも誰の目にも触れず、落ちても草の中に隠れたままの小さな林檎。その音だけがいつまでも記憶に残った。アーニャが11歳になった年の夏の終わり、彼女の髪の毛が一番長く伸びた8月のことだった。(あとがきより抜粋) エレナ・トゥタッチコワ/Elena Tutatchikova 1984年、モスクワ生まれ、東京在住。モスクワでクラシック音楽や日本の歴史を学んだ後、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻で学ぶ。自然と人間の関わりや文化的現象を通じて、人間の記憶がどのように形成されるかに関心を抱き、地域のリサーチを重ねることで土地や個人の物語を採集し、写真、映像、音、テキストによるインスタレーションとして構成している。主な展覧会には、個展「After an Apple Falls From the Tree, There is a Sound」 POETIC SCAPE(東京、2015)、東京写真月間「To the Northern Shores」 MUSEE F (東京、2015)、グループ展「はじまりのしじま “In the Beginning, Silence was Always Silence”」Takuro Someya Contemporary Art (東京、2015)、茨城県北芸術祭(2016)等がある。 ーーーーーーーーー 夏のうちにご紹介したかったのでよかったなと思っています。 昨今の過酷な気候ですっかり夏の印象が変わってしまいそうですが、頭の中にある夏の軽やかさ、清々しさのようなものを甦らせてくれるような写真の作品集です。 日本でなくロシアの土地でもどこかわたしたちと似た懐かしさを感じられる風景があるのかと興味深く、なんだかちかしさを感じられる一冊です。
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寝ている醒めている / 鈴木いづみ
¥2,200
SOLD OUT
サイズ:18.2 x 12.8 cm ソフトカバー、オフセット印刷 B2サイズポスター ページ数:60ページ ¥2000+税 A town with many slopes. Shooting her own work at any places, which may or may not look like everywhere, made this collection. For her, shooting outdoors is an action blurring the boundary between art production and everyday life and is her recent life work. 坂の多い郊外のとある街。どこにでもあるようなないような、そこかしこで作品を撮影し出来上がった作品集。野外での作品撮影は作家にとって創作と日常の境界を曖昧にする行為であり、近年のライフワークにもなっている。 Izumi Suzuki 鈴木いづみ An artist. She makes drawings and installations using various materials such as cloth and paper. She also manages the brand “BEREK” of one-of-a-kind dolls and bags. アーティスト。布・紙など様々な素材を用いた絵とインスタレーションを制作。また、一点ものの人形や袋のブランド「BEBEK」での活動も行う。 ーーーーーーー 鈴木さんのことを知ったのは大好きなお洋服のブランドとのコラボレーションで。 不思議とテキスタイルに惹かれて、気がついたら今年個展まで見にいった。 不思議さもあって、日常にありふれたもの、というわけでもないのに不思議と隣に置いておきたくなるような作品だなと思っています。 外に飛び出した作品たちが本当に魅力的。考えたら展示図録的なものって屋内で撮られるものが多い気がするけれど、こんなかたちがあるんだと思わされた本です。
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『She watches films. She tastes films.』/ 土谷未央(cineca)
¥4,200
SOLD OUT
サイズ:230mm × 300mm A4変型スクラム製本・ゴム綴じ ※綴じ紐のゴムの色は異なる場合がございます ページ数:88P 出版社:aptp books 定価:税込 ¥4200 類稀な視点で、見て食べる美しいお菓子を生み出す「cineca」。 そのcinecaを主宰している菓子作家、土谷未央のはじめての著書となる本書は、WEBメディア『PERK』で連載中の「cinecaのおいしい映画」を、今の視点で隅々まで丁寧に加筆・再編集したもの。 作家が敬愛してやまない映画を、菓子を主軸としたアートワークとコラムで表現した一冊です。 土谷未央(つちや・みお) / 東京都生まれ。菓子作家、映画ファン。多摩美術大学環境デザイン学科卒業。在学中は建築やランドスケープを学ぶが、グラフィックデザイナーの職に就く。退職後、フランス菓子の基礎を学ぶために製菓学校に通い、卒業。2012年に映画をきっかけに物語性のある菓子を制作するcineca(チネカ)を創始。製菓において、日常や風景の観察による気づきを菓子の世界に落とし込む手法をオリジナルのものとする。2017年頃からは企画や菓子監修、アートワーク・執筆業なども数多く手がけ、様々な活動を通して、菓子の新しい形を提案をする。 ーーーーーーーーー 夢みたいな本だなあというのが本が届いて最初の印象でした。 ゴムで綴じられていることも、大きさも、何より開いたときにパラパラと捲ると目に飛び込んでくるアートワークの鮮やかさやはじけるような楽しさ、きっと宝物にしたいと思う人がたくさんいるだろうなと思いました。 コラムもひとつひとつが興味深くて、わたしは映画に詳しいかと言われたらそうでない方なのですが、情景を思い浮かべてはなんだかいつか観てみたいと思う映画に出会うことができました。 cinecaのお菓子もいつもとてもうつくしく、ユーモアもあるんです。そちらもぜひ知ってほしいなと思っています。
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KATAOKA MERIYASU 2011-2018 / 片岡メリヤス
¥4,950
SOLD OUT
サイズ:18.2 x 12.8cm 仕様:404 pages/ Soft cover/ Offset print ISBN: 978-4-907934-36-1 出版社:DOOKS ぬいぐるみ作家、片岡メリヤスの2011年から2018年までの作品、約2500体を収録した本。可愛らしい顔をした作品とは裏腹に、力強く、自由で多彩な表現を続ける作家の変遷を、本を通してご覧いただけます。 ※ケースは紙の性質上、若干のスレがある場合がありますが、予めご了承ください。 片岡メリヤス 2011年から片岡メリヤスとして活動を開始。ぬいぐるみ・動くおもちゃ・光るおもちゃなどを制作。飾るだけではなく、遊べて愛のあるぬいぐるみを作る。オリジナルの人形劇を各地で上演。2014年末から、漫画「片岡おへんろ」を執筆。 ーーーーー 8年あったら人は変わるのは当たり前。作品にそれが出るのも自然の理と思います。 手を動かす作業をするとき、その成果物は自分の心の状態や考えていることが如実に出るものだよね、という話を先日友人としました。 本人にしかわからないこともあればパブリックなこともあると思うけれど、ずっと作品を残し続けていられることに尊敬の念を抱くと共に、可愛らしくユーモラスなぬいぐるみたちにわあっという気持ちになったり癒されたりするような一冊です。
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ひとりでいるときのあなたを見てみたい / 篠田優
¥3,850
サイズ:23.5 x 18.6 cm 仕様:80 pages/Soft cover/Offset print 本写真集は、2013年から2016年にかけて撮影された過去作から構成されています。そこには、篠田が扱うモチーフが物質的な美しさから、現在のモチーフである記憶や記録の痕跡としての壕や取り壊された美術館などへと移り変わっていく兆候をみることができます。自身の過去作を呼び起こし、自己批判も厭わない篠田の写真に対する姿勢は、矛盾をはらみながら変化を遂げる社会に向けて自身をアップデートする試みです。 Yu Shinoda|篠田優 写真家。1986年長野県出身。 明治大学 理工学研究科 建築・都市学専攻 総合芸術系 博士前期課程に在籍。 近年の展覧会として「抵抗の光学」(個展、2020年、リコーイメージングスクエア東京 / 東京)、「imshow」(グループ展、2020年、Alt_Medium / 東京)、「text」(個展、2019年、Alt_Medium / 東京)、「See / Sea 」(個展、2017年、ニコンサロン/ 東京・大阪)、「信濃美術館クロージング ネオヴィジョン新たな広がり」(グループ展、2017年、長野県信濃美術館 / 長野)などがある。 〔受賞歴〕 2013年「塩竈フォトフェスティバル写真賞」大賞 2012年「EINSTEIN PHOTO COMPETITION X2」岩瀬貞哉賞 ーーーーー はっとするような佇まいの本の中に納められた写真たち。 記憶は無形の曖昧なものだけれど、写真として有形のかたちとなったときにまた手触りが変わるなと思っています。記録として蓄積された過去のものは時々自分にとっては目を覆いたくなることもありますが(良くも悪くも)、それを隠さないこと・ありのままそういう自分もいたということ、それを踏まえて今の自分がいること、全部今はそれでいいのかなと年を重ねるごとに思います。
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話せば短くなる 原田和明のオートマタ / 原田和明 著
¥3,080
SOLD OUT
サイズ:148×210mm 並製 ページ数:144P 出版社:aptp books 定価:税込¥3080 ※画像でも確認できますが、表紙左上にややダメージがございます。読むのに差し支えありませんが元々のコンディションとしてご理解いただけますと幸いです。 日本を代表するオートマタ作家のひとり、原田和明の初のオートマタ作品集です。 オートマタとは、ヨーロッパで生まれた西洋式からくり人形のこと。 木のハンドルを回すことで動き出す想像の世界。 愛のからくり、マトリョーシカ、パンとサーカス、箸が転んでも可笑しい、テディベア、桃の声、空気の彫刻など‥‥全43作品を著者自らの言葉で解説しています。また、仕組みについてわかりやすくアイコン化したものや、著者が書き溜めてきたアイデアスケッチも収載されています。 原田和明 Harada Kazuaki 1974年 山口県生まれ。2002年よりオートマタ制作を始める。2006年よりファルマス大学大学院で現代工芸コースを専攻すると同時に、オートマタ制作の第一人者マット・スミス氏の工房でも研鑽を積む。2008年に山口県山口市に工房『二象舎』を設立、オートマタ制作やオートマタコレクション展の企画、ワークショップなどを行っている。 ーーーーーーーーー オートマタ、というのを聞き慣れない方も多いかもしれません。 自動機械というのが言葉のもともとの意味のようですが、機械人形やからくり人形のようなものもさすようです。わたしもこの本を通して初めて知りました。世の中には知らないことがたくさんある。 ちょっぴり愛嬌があってかわいらしいものにポンと添えられた一言がなんともユーモラスです。 なんだか作品に手を触れたくなってみるような気持ちになる一冊です。 この本のほかに、「話せば長くなる」の方もありますよ。
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話せば長くなる 原田和明のオートマタ/原田和明
¥1,650
SOLD OUT
サイズ:148mm × 210mm 仕様:並製本/88頁+口絵4頁 表紙:アラベール ウルトラホワイト 菊判T目111.0kg 口絵:雷鳥コート 菊版T目 62.5kg 本文:ホワイトシフォン com A判T目 56.5kg 出版社:aptp books 2019年に出版された作品集 「話せば短くなる 原田和明のオートマタ」 では語られなかった言葉を追って、 今度は長く話してもらおうと企画したのが本作。 会社員が一念発起して オートマタ作家になるまでの回想録 『オートマタ作家ができるまで』、 作品制作に対する発想や思いを語る対談 『聞けば長くなる』、オートマタ制作の工程を写真で紹介する 『オートマタができるまで』と全三章で 原田和明の作家としての一面を紹介しています。 原田和明 Harada Kazuaki 1974年 山口県生まれ。2002年よりオートマタ制作を始める。2006年よりファルマス大学大学院で現代工芸コースを専攻すると同時に、オートマタ制作の第一人者マット・スミス氏の工房でも研鑽を積む。2008年に山口県山口市に工房『二象舎』を設立、オートマタ制作やオートマタコレクション展の企画、ワークショップなどを行っている。 ーーーーーー もうひとつの「話せば短くなる」はビジュアルが多かったのですが、タイトルの通り原田さんのことばで話していくご自身の話はとても興味深く、それでいてちょっと愛嬌もあるような(作品から推察するに、というわたしの思い込みも込みで)部分も含めて端的にいうと「たのしい」一冊です。もちろん考えさせられるところも大いにあります。すきだなあ、となります。ぜひ2冊とも読んでほしいなと思っています。今「話せば短くなる」品切れちゃっているのですが(2022/6/10の時点)先にこちらを読んでもきっといいんだろうなあなどと思っています。
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MERIYASU'S DOLL HOUSE / 片岡メリヤス
¥3,960
サイズ:18.9 x 18.9 cm 仕様:108 pages/Hard cover/Offset print ISBN: 978-4-907934-48-4 出版社:DOOKS Photographs by Kenji Kagawa 香川賢志 Design by Daichi Aijima 相島大地 Cooperation Yokohama Doll Museum 横浜人形の家 Chito Nagao 長尾千斗 Takuo Ichikawa 市川拓生 横浜人形の家に収蔵されている、制作地、制作時期も異なる様々な人形100点ほどをモチーフに、片岡メリヤスがぬいぐるみを制作。同館にて片岡メリヤス創作10周年記念展を開催中。こちらの展覧会に出品されている作品100点と、元になった収蔵品100点を収録した作品集です。それぞれにコメント、クレジットも記載されており、見応え十分な内容となっています。どこか懐かしさと新しさが混在したような、不思議な佇まいの本となりました。撮影は香川賢志。 片岡メリヤス 2011年から片岡メリヤスとして活動を開始。ぬいぐるみ・動くおもちゃ・光るおもちゃなどを制作。飾るだけではなく、遊べて愛のあるぬいぐるみを作る。オリジナルの人形劇を各地で上演。2014年末から、漫画「片岡おへんろ」を執筆。 ーーーーー ぬいぐるみには魂が宿る、なんていうような気もしていますが片岡さんの目を通して人形を見つめ、噛み砕いて作られたぬいぐるみたちはどの子もちょっぴり不思議で、でもかわいらしくてつい話しかけたくなってしまうような魅力があります。 サイズ感も大きすぎず、このましかくなのが何とも良い佇まいで本当にいつもながら実物を見て手に取っていただきたいと思うつくりです。ちょっと図鑑っぽさ(アカデミックといえばそうだけど、子どもも読むようなやつ)があるのが作品集だなっていう感じがあって好きです。
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『Essential わたしの#stayhome日記 2021-2022』 / 今日マチ子
¥1,650
サイズ:B6判オールカラー ページ数:184P 出版社:rn press 定価:¥1500+tax サイン入り 2020年4月の緊急事態宣言以降、ソーシャルディスタンスが当たり前になっていく人々の様子、街の様子を、丁寧に、静かに描き続けている今日マチ子さん。2021年4月ー2022年4月までのイラストと日記を記録した作品集。 オリンピック、ワクチン接種など、大きく揺れた2021-2022年。普通の人の、何気ない1日を、美しい色彩で記録しています。 ーーーーーーーーー このシリーズの前作、Distanceから時が流れてマスクをつけることも手の消毒をすることも「非日常」から「日常」に変わってきたなと感じています。 明確な区切りがあったわけではないのに2019年の世界とはまるで違う世界にグラデーションのように変わっていることをふと感じる時があります。 諦めたのか慣れたのか、毎日を淡々と生きていても、こうして丁寧な記録とともに振り返る時間を時々持ちたいなと考えさせられる気がします。 イラストの柔らかで繊細な色づかいにもはっとさせられる一冊です。
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中国民衆玩具 ー日本玩具博物館コレクション(民衆藝術叢書)
¥3,850
サイズ:A5判変形 ページ数:304ページ 上製 出版社:大福書林 大地と民衆が育んだ素朴美が420点大集結! 小さな博物館の膨大な玩具コレクションの背景には、激動の時代をこえて玩具文化の灯をつなごうと尽力した人々、素朴な造形美に打たれ、調査・蒐集にのめり込んだ人々があった。 中国大陸の東北から西南へと旅して、民衆の手による素朴な玩具をひとつずつ、土地の文化慣習をひもとき紹介する図鑑。満州で蒐集された貴重なコレクション群を含む圧倒的な作品数、玩具学芸員による時代・素材・文化背景をおさえた詳細な解説、美しい造本・写真に加え、歴史に翻弄されながらも玩具を破壊と衰退から命がけで守ろうとした人々の熱い思いが伝わる愛蔵版。 ーーーーーー よく日本の民藝的な本は見かけるのですが、中国の「民衆玩具」ってあまり触れてこなかったなー、と好奇心をそそられて。 届いてみてまず圧巻の情報量。記録を残すというのは本の役割としてとても大きいと思っているのですが、これはまさに本棚に何代も残したいの域です。 同じアジア、近所といえば近所の国でもやっぱりどことなく日本とは違う手触り・風合いでそれが興味深くもある。なんでもそうですが、自分の意識の外にあるものでも、何か琴線に触れるものがあるとうつくしいとかおもしろいと感じて感激するもので、それが自分の生活とか気持ちを豊かにしてくれるのではと思っています。 大福書林さんの本はいつもそういう気づきを与えてくださる様な気がしています。