2023
本は随時追加しております
配送まで2〜3日になるよう心がけておりますが、余裕をもって1週間程度みていただけますと幸いです
返品はお届け後1週間以内かつ初期で破損や過度のダメージがあった場合のみ対応いたします
◯ふにゃふにゃフェア
5/26のご注文より対象になります。
フェアで配布する箱をご希望の方は備考欄に記入してください。おひとり様一回のご参加でお願いいたします。
詳しくはInstagramより
https://instagram.com/p/CssYeSVvaGj/
◯出張いねむりのおしらせ
6/21(水)〜25(日)@littlehome (仙台/五橋)
いねむりの出展イベントです
詳細はSNSなどにて随時お知らせします
◯送料について
¥10000以上のお買い物で国内送料無料です
この場合は配送方法はおまかせとなります
現在海外配送は台湾のみ可能です(EMS)
Overseas delivery is only available in Taiwan (EMS)
-
For those who want overseas delivery
¥100
SOLD OUT
For those who want overseas delivery 配送は日本から行います。 現在は台湾への配送のみ可能です。 配送方法はEMSです。 禁制品にあたるものを注文された場合は自動でキャンセルすることがあります。 また、送料を含めて2000台湾ドル以上の会計ですと関税がかかります。こちらを理由にキャンセルすることはできませんのでご注意ください。 As of 2022/8/17 We will ship from Japan. Currently, we can only ship to Taiwan. The shipping method is EMS. Orders for prohibited items may be automatically canceled. In addition, customs duties will be applied to orders over 2,000 Taiwan dollars including shipping. Please note that cancellations cannot be made for this reason.
-
ねこのほそ道
¥2,750
仕様:210 x 150 mm/並製本/210P 執筆:飴屋法水、清水知子、能勢陽子 デザイン:加納大輔 言語:日本語/英語 定価:2,500円+税 発行:torch press ISBN:978-4-907562-40-3 C0071 発行年:2023 隙間や内と外を自在に行き来する逸脱可能性として、また言葉の秩序から逃れる不可思議な存在として、自由や野生、ユーモア、ナンセンスに富んだ生きものであるねこ。そのねこを想起させる現代美術作品を紹介する、豊田市美術館の展覧会「ねこのほそ道」。6人の美術作家と1組の建築家が参加する本展では、ねこの表象ばかりでなく、日常の当たり前を問うことのなかに、身近なものへの愛着や社会のなかで見過ごされているものの存在が浮かび上がります。それぞれの作家と建築家の作品は、展示室だけでなく、天井や通路、お茶室にも一度でなく何度か登場し、空間を伸縮させたり反転させたりしながら、固定化した価値観から流動的に抜け出す様々な道を示します。 ここでは、キービジュアルとしても使用されている絵画作品、佐々木健《ねこ》(2017年)のようにねこをモチーフにした作品のほか、落合多武《大きいテーブル(丘)》(2023年)のように大きな机の上にドローイング、彫刻、オブジェ、日用品などを並べ、それぞれがそこに在りながらも全体として有機的につながる丘のような場が、気まぐれな脱領域的存在であるねこを連想させるインスタレーションも展示されています。大田黒衣美による巨大な写真作品《sun bath》(2023年)は、アトリエに遊びに来て無防備に眠る野良ねこのうえに、ガムで象った人を置いて撮影したもの。リラックスするときに噛むガムで作られた、ねこの毛皮の草原で休む人のいる光景には、いくつもの寛ぎが重ねられています。そのほか、泉太郎、岸本清子、五月女哲平、中山英之+砂山太一らが参加し、各作家が自由な発想で「ねこ」に着想を得たユニークな作品が紹介されています。 展覧会図録となる本書では、インスタレーションビューを中心に、時にはねこの視点の展示風景も織り交ぜながら構成しています。各作家のテキストのほか、飴屋法水、清水知子、能勢陽子のエッセイや論考も収録。本全体が柔らかになるような用紙を使用し、小口にはねこが爪で引っ掻いたような加工を施すなど、加納大輔による造本自体にもねこの要素を取り入れています。 出品作家:泉太郎、大田黒衣美、落合多武、岸本清子、佐々木健、五月女哲平、中山英之+砂山太一 主な内容 全体インスタレーションビュー 各作家インスタレーションビュー(作家の言葉・図版) 論考 ーーーーー 展示図録となってこそいますが、読むのに味わいがとても深い一冊です。 ねこという存在そのものについてもですが、そこから浮かび上がる自分の生活の中の風景や出来事のシーンなどをあらゆる手段で表現したものを集めた作品集のようです。 ある意味ではエッセイのような空気感も纏っている本だと個人的には感じているのですが、torchpressさんが手がける本だけあって装丁そのものにもこだわりや仕掛けが散りばめられていて手に取って眺めていたくなります。
-
Flower / 野口恵太
¥3,850
著者:野口恵太 装丁:加納大輔 編集:加藤直徳 項数:64ページ 判型:A4正寸 290x210x9.5㎜ 仕様:ENバインディング 印刷:八紘美術 製本:印刷設計 発行:NEUTRAL COLORS 価格:3500円+税 ISBN 978-4-909932-04-4 C0472 透きとおった花をめぐる 見たことのないブルー 写真家・野口恵太の初写真集。「無自覚な美」をテーマに、ガラスを透過して見える幻想的な花々を撮り下ろした。花は、時にくっきりと、時にぼやけて見え、水の中に浮いているような独特な世界観が表現されている。造本は極力デザイン性を絞り込んだ「白い箱」のようなつくり。インディペンデント出版社NEUTRALCOLORS が送る、本格的な写真集第1弾。 Photographer Keita Noguchi’s first photo book. Based on the theme of “unconscious beauty,” Noguchi photographs fantastic flowers that appear through glass. The flowers appear sometimes clear and sometimes blurred, creating a unique world view as if they are floating in water. The book is made like a “white box,” with as little design as possible. ・手焼きのプリントをオフセットで印刷 ・180度開くENバインディング仕上げ ・野口恵太/加藤直徳(NEUTRAL COLORS編集長)のコメント付き 野口恵太●のぐち・けいた 1988年神奈川県生まれ。逗子市在住。写真家。2012年に中国へ移住、写真を撮り始める。2015 年青島郵便博物館にて個展開催。2019年自費出版した写真集PLANKTON は、中国でマガジン形式での出版プロジェクトが進行中。『FLOWER』と同タイトルの展示が、荻窪{VC}で2020年10月末より開催される。 ーーーーー はて、これはどんな本なのだろう、と思いながらどうしても気になって注文したことを覚えています。 届いて開いてみて、ああこれはちゃんと紙の本のかたちになることが必要なものなのかも、と合点がいきました。詳しく書いてしまうとネタバラシのようになってしまうのであまり多くことばを添えることはやめたいと思いますが、写真の集合体として実体を伴って存在することに意味がある一冊だと思います。もしも出張いねむりに来ていただける方はぜひ手に取って開いてみてくださいね。
-
飯麺湯 台湾小吃どんぶりレシピ 食堂、屋台、夜市で食べる小腹メシ
¥1,760
発売日:2023年4月刊行 仕様:A5変形 並製 総160頁 定価:1760円(10%税込) ISBN:978-4-7661-3402-5 口尾麻美 著 台湾には「小吃」と呼ばれる小腹を満たすのにちょうどいいサイズの料理が街中にあふれている。 数ある「小吃」がある中で、その象徴的な小さめサイズのどんぶりに着目。代表的なごはんもの、麺類、汁物の再現料理をまとめたレシピ集。 ーーーーー 今年の冬に友だちと展示会をした時に帰り道夕飯食べて帰ろうよ、となりたまたま通りがかりの台湾料理屋さんに入ったらそこは出てくる料理がなんでもおいしくて、もはやそれを食べるためにまた来年も同じところで展示会をしようかという話にまでなった。 個人的に中華料理は我が家は結構するので身近なのですが、台湾料理というものに目がいったのは初めてかもしれないということで最近の自分の身の回りの出来事から心惹かれた一冊です。 そもそもミニ丼的なものが好きなので(なんとなくお茶漬けごはんでは物足りないな、かといってしっかり食べるってほどお腹空いていないなとかもあるし)いいなと思うのは必然だったかもしれません。
-
窓、その他 / 内山晶太
¥1,760
四六判変形/並製/168ページ 定価:本体1,600円+税 ISBN978-4-86385-557-1 装幀:加藤賢策 出版元:書肆侃侃房 日々の労働と都市で生きる者の日常。他人からすればどうでもよいかもしれない、ただ、見過ごせないことやもの。 静かな内省を基底におきながら、希望と祈りが自然とわきあがる。 現代歌人協会賞を受賞した第一歌集、待望の新装版! 【収録歌より】 たんぽぽの河原を胸にうつしとりしずかなる夜の自室をひらく 口内炎は夜はなひらきはつあきの鏡のなかのくちびるめくる 少しひらきてポテトチップを食べている手の甲にやがて塩は乗りたり 湯船ふかくに身をしずめおりこのからだハバロフスクにゆくこともなし わが胸に残りていたる幼稚園ながれいでたりろうそくの香に 【著者プロフィール】 内山晶太(うちやま・しょうた) 1977年、千葉県生まれ。1998年、第13回短歌現代新人賞。2012年、第一歌集『窓、その他』(六花書林)を刊行。翌年同歌集にて第57回現代歌人協会賞。「短歌人」編集委員。「外出」「pool」同人。現代歌人協会理事。 ーーーーー 淡々としたことばの並びを欲することが度々あって、それは自分としては低空飛行の時によくやってきます。 別に仕事もやれるし、日常のやるべきことはこなせるけれどなんとなく元気が出ない、かといって「大丈夫だよ!頑張りなよ!」と言われちゃうとため息が出るような時。 自分を昂らせるというよりも小石を積むように日々のほんの些細なことをよくみて、自分をミリ単位で取り戻していくような作業が必要だと感じる時に手に取りたいなと思った本です。 静かだけれど確かにそこにある、ありそうでいてなかなか出会えない本だなと思っています。
-
生活フォーエバー / 寺井奈緒美
¥1,980
188mm × 128mm × 15mm 224ページ ソフトカバー、オフセット印刷 出版元:ELVISPRESS この愛すべき、くだらなさ。 歌人として活動するほか、habotan名義で土人形を制作している寺井奈緒美による、初の短歌&エッセイ集。 2019年に書肆侃侃房より刊行された第一歌集『アーのようなカー』では、日常の片隅に忘れられた事物をそっと掬うような、ささやかで滑稽で、どことなく寂しい歌で、多くの読者を獲得しました。 本書には2021年の秋からおおそ1年の間に書いたエッセイ80篇と短歌160首が収録されています。書かれているのは、限られた行動範囲(ほとんどが部屋、そして職場、西友、たまに映画館)と限られた登場人物(私、S、ときどき同僚)の中でのまったく映えない日常。それがなぜだかすこぶる面白い。その想像力とユーモアは、私たちの抜き差しならない「生活」の見え方を変えてくれることでしょう。読めばきっと、明日への活力になること間違いなしの一冊です。 寺井奈緒美(てらい・なおみ) 1985年ホノルル生まれ。愛知育ち、東京在住。趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 2019年4月、新鋭短歌シリーズ『アーのようなカー』(書肆侃侃房)刊行。 2023年4月、短歌とエッセイ『生活フォーエバー』(ELVIS PRESS)刊行。 ーーーーー 開いてすぐ一気に今から時間が欲しい、顔を上げて目の前に人がいたらサムズアップだ、と思いました(ただし家にはわたししかいませんでした)。 いねむりを始めたのは2021年のたしか4月か5月で、その初めの頃に寺井さんの歌集をタイトルとその他いくつかの歌だけできっとわたしはこの方の本が好き、と思い注文したことをよく覚えています。 えも言われぬとはこのこと、と思うのですが、人付き合いにせよ「なんかいい感じだ」と名前もよく知らないうちに感じた人とは頻繁に会ったり連絡したりしなくても長く続くことが割と多い気がするのですが、その感覚に近い感じがしています。 軽やかに笑いたい時ぜひ手に取って欲しいし、ちょっと嫌なことがあった時も手に取って欲しい、つまりとてもおすすめです。
-
生活フォーエバー(ファースト・ウォー) / 寺井奈緒美
¥700
148mm × 105mm 20ページ ソフトカバー、オフセット印刷 出版元:ELVISPRESS 寺井奈緒美が、自主制作で出版したZINEを、新装版としてリイシューしました。 『生活フォーエバー』を出版するきっかけとなった、短歌20首とショートエッセイ20篇を収録しています。 寺井奈緒美(てらい・なおみ) 1985年ホノルル生まれ。愛知育ち、東京在住。趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 2019年4月、新鋭短歌シリーズ『アーのようなカー』(書肆侃侃房)刊行。 2023年4月、短歌とエッセイ『生活フォーエバー』(ELVIS PRESS)刊行。 ーーーーー ポケットに入れて持ち歩きたくなるようなサイズ感の本なのですが、機嫌が良くて趣味の合う友人にあったら「これいい感じだから読んでみなよ」とあげたくなってしまうくらいにお気に入りです。 寺井さんの歌集を読んでみたい人はもちろん、「アーのようなカー」という言葉のならびをたのしいものと思っていただける方ならそのままこちら側の世界へようこそといった感じです。 鼻歌歌いながら、時々あらら、というハプニングをちょっとだけ舌打ちしつつ楽しみながら生活していけたらいいなと思える一冊です。
-
アーのようなカー / 寺井奈緒美
¥1,870
四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-359-1 出版元:書肆侃侃房 生活のあらゆる隙間にユーモアを詰める。(いとうせせいこう) この世のいとおしい凸凹 どこまでも平らな心で見つけてきた、景色の横顔。 面白くて、美しくて、悲しくて、ほんのり明るい。(東 直子) 【著者プロフィール】 寺井奈緒美(てらい・なおみ) ホノルル生まれ、愛知育ち、東京在住。 趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 【5首】 改札を通るときだけ鳴く鳥をだれもが一羽手懐けている 柴犬の尻尾くるんの真ん中の穴から見える極楽浄土 耳と耳あわせ孤独を聴くように深夜のバスの窓にもたれて 路上にはネギが一本落ちていて冬の尊さとして立て掛ける なくなれば美しくなる でもぼくは電線越しの空が好きです ーーーーー タイトルの響きが軽やかで明るいけれど、声に出した時ハスキーな音が出たらいいなと思いました。 プロフィールの趣味を見て思わず最高と言わずにいられなかったし、五首の視点がああ自分であえて言葉にしてこなかったけどなんだかすごく情景が浮かぶと感じて、きっと寺井さんの五感を借りて世界を見てみたらいろんなことがおもしろく感じられそうだなと勝手に思ってしまいました。直感を信じて手に取ってみてほしいです。
-
OMAMORI / 湯浅景子 KEIKO YUASA
¥4,950
195mm × 135mm × 15mm 128 ページ/ ハードカバー/ オフセット印刷 4500yen + tax 出版元:ELVISPRESS 塗り重ねた色の上に針で引っ掻くようにして絵を描き、独特のマチエールを持った作品をつくり出す画家、湯浅景子による作品集。 カバーを外すと、金の箔押しで施された折り鶴が現れます。巻末には、原画作品の一部を切り取り落款した、作家謹製のお守り付き。 ――― 古くから世界のいたるところで人々は「オマモリ」をつくったり携えたりしてきました。そのカタチは様々で、勾玉、人形、石、装飾具、お札など宗教的背景から生まれたものから、時にはなんてことのない日用品にも特別な意味を見出し「オマモリ」として持っておくことで、縁起を担いだり、自身の安穏の拠りどころとしたりと、なんだかその行為は、とても人間らしい営みのようにも感じられます。 本作では、私自身が「オマモリ」として普段身につけているアクセサリや、持ち歩いている手紙、薬瓶などに加え、背守り、折り鶴、しめ縄など、人々が暮らしの中で安らぎや平和、魔除けを願いつくってきたものを、その想いや祈りを重ねながら描きました。 また、こうしたモノを描いていくうちに気付いたのは、この「描く」という行為そのものが自分自身にとって何よりの「オマモリ」だということでした。 願わくば、この作品集が、誰かにとっての「オマモリ」となれば嬉しいです。 ―湯浅景子 湯浅景子 keiko yuasa 1973年生まれ、名古屋市在住。 2020年HB GALLERY ファイルコンペvol.30 <藤枝リュウジ賞>大賞 他受賞多数。 ーーーーー この本は最初アクセサリーの二人展に合わせていねむりで本を選ぶぞ、という頃に新刊のご案内をいただいたもので、思いがけずあまりにぴったりくるタイミングで驚きつつこれはきっと手に取ってくださった方にとってお守りかつ宝物になる本なのではとわくわくした一冊です。 信心深い方ではないのですが、例えば気合を入れなきゃと思う仕事の時に身に纏う服やアクセサリーはかなり考える方だし、自分の子どもが毎日一緒に寝ているぬいぐるみは子ともども愛おしいものだし、そういうことが自分をニュートラルに戻してくれる、安心させてくれるというのは少なからず感じる人が多いのではないでしょうか。 本のつくりも隅々までうつくしく、ため息が出るような一冊です。
-
【新装版】熊彫 〜義親さんと木彫りの熊〜
¥2,200
210mm × 165mm 80 ページ/ソフトカバー/オフセット印刷 210mm × 165mm 28 ページ/ソフトカバー/オフセット印刷 スリーブケース / 3rd Edition of 1000 Publication date: Feb 2022 2,000yen + tax published by 凹PRESS & ELVIS PRESS 北海道土産の木彫り熊=「八雲の熊彫」として最初にブランディングに成功したのが、徳川義親が支援した現在の八雲町でした。本書はそのルーツを辿るテキスト、インタビューと、柴崎重行や茂木多喜治を始めとする北海道八雲町の作家たちの作品を収録したガイドブック的一冊。本誌と別冊付録「八雲木彫り熊の作り方 復刻版」をスリーブケースに納めた新装版として再リリースしました。 単なる土産品に留まらない「八雲の熊彫」の創造性は、柴崎重行や茂木多喜治らによって命脈を保ち、現代の我々の眼を今もって驚かせてくれています。 木彫り熊たちは、ときに愛くるしく、ときに厳しい姿をみせていますが、これらを彫りあげた一工人であり一作家である彫り手たちの意志、そして、義親がどんな思いで一農民である彼らの暮らしを支えたのか。彼らの生きた時代、その思いを、このささやかな書を通して思い描いて頂ければ幸いです。 装画・題字:林青那 ーーーーー 木彫のくま、思えば祖父の家に小さい子供が跨がれそうな大きさのが一頭いたような気がする。 それくらい民芸品・お土産品としてメジャーなものな気がするし、最近は勇猛な姿に限らず愛くるしいものや静かな佇まいのものなどいろいろなくまを見かけます。 とにかく骨太の一言、目で見ても楽しいのですが、本気度がすごい。つい自分でも木を買ってきて作ってみたくなってしまうほどです。ものづくりをしている方にはぜひ手に取っていただきたいなあと思っています。
-
てらおかなつみの絵はがき本 / てらおかなつみ
¥1,500
サイズ:148×100mm 仕様:ポストカード22枚/天糊製本・ボール表紙ベタ貼り・カバー 種類:クリーム(黄色)/あさぎ(ブルー)※絵柄は同じ 発行:2022年12月16日発行 著者:寺岡奈津美 発行者:池田敦(ondo) ブックデザイン:阪口玄信(ondoデザイン室) イラストレーター・てらおかなつみさんポストカードブック。描き下ろしのモノクロ作品を、全22種類の絵はがきにし、一冊にまとめました。本として楽しんだり、一枚一枚切りはなし絵はがきとしても使えます。クリーム色・あさぎ色の2色展開。見返しに送った人&日付の記録ページもあります。 この本を通し、あたたかくて柔らかなコミュニケーションが広がりますように。 てらおかなつみ -Natsumi Teraoka- 1993年生まれ。イラストレーター。 柔らかな線が特徴。 犬の絵、動物の絵が得意。主に音楽アーティストのCDジャケットやグッズ、本の挿絵、お菓子のパッケージ等を手がけている。 ーーーーー てらおかさんの作品集もいねむりで取り扱いさせていただいていますが、あたたかくてやさしい作品は自分で愛でるのはもちろんなのですが、誰か友人や家族ともシェアしたいような気持ちになるのでお客さんに勧める時には「本当にかわいいんですよ、涙が出ちゃいそう」みたいな話をすることもあります。 個人的にかえしのところが秀逸で、ポストカードとして送った後の記録ができるんです。どのカードをいつ誰に送ったか、どんなことを書いたのだったかなと思い出すのは自分自身もやさしい気持ちになれるようでとってもいいなと思っています。
-
恥ずかしい料理
¥1,980
著者:梶谷いこ / 写真:平野愛 / 発行:誠光社 / A4変型 / 86P / ソフトカバー みんな本当は何食べてるの? 忙しくても、貧しくても、調子悪くても、スマホがなくても、お腹はへる。決して人には見せることのない日常の食事にこそ、手触りのある物語は宿る。見栄えもしないし、今どきでもない、すべての家庭料理に愛を込めて。 SNSや雑誌メディアでは、華々しくスマートな「食景」が溢れているけれど、多くの人々にとってそのような華やかで洗練された食事はあくまで非日常のこと。称賛と羨望を集める食事は、数え切れないほどの「いつもの食卓」の上に成り立っている。忙しい日常の中で、限られた食費の範囲で、家族の好き嫌いの中間で、必然的に生まれる日々の家庭料理。それらの料理の数々を、「仕方がないから」、「これでいい」、という腰の引けた肯定ではなく、それが生まれた暮らしぶりや、感性ごと惜しみない賞賛を贈る一冊。 「うちにはなにもない」と片付けてしまわれがちな「ふつうの台所」をつぶさに観察、ケの美しさを的確に探り出す文章は、ZINE『家庭料理とわたし』が当店で静かな話題を呼んだ梶谷いこ。取り繕うことなくありのままを撮影しながらも、静かなストーリーを感じさせる写真は、2018年に当店にて開催した写真展&写真集『moving days』でもおなじみ平野愛。 ご登場いただくのは、これから家庭を持つ実家暮らしの女性に、ベテラン夫婦、食べざかりの男の子の空腹と晩酌のあてを同時に満たす働くお母さんに、嗜好を追求しながらもそれに束縛されない酒道楽、京都のど真ん中で「値打ちをこかない」美味しさを追求する季節料理店、ガソリンのように同じものを食し続ける銭湯経営者に、ぶれない「ちょうど良さ」を追求する一人暮らしの女性。 あなたの「いつものご飯」も、きっと本書が肯定してくれるはずです。 ーーーーー 大判なのがまず嬉しい。夜疲れた目にやさしい。 とにかく毎日がめまぐるしい、よくこれで生活をしていると思うことがある。 この前も別の料理の本のキャプションにも書いてしまったけれど、とにかくここ最近ご飯というものに切実さを感じているからそれが出ているなと思う。 自分と同じくらいの年代の子どもがいる友人と会うと大体会話の中に一回は出てくる「今日夕飯何にすんの?」、時にそのままの献立を拝借する。もう考えるのも大変なのだ。 そういう仲間や友人の輪がちょっと広がった気分になる本である、お会いしたことはないけれどそういう人がいるんだというのが拠り所になる。 楽しめ、ていねいに下ごしらえをして作れ、もいいと思うし心身に余裕があればできる。 でもそうじゃない時もあっていいんだよねと思える気がします。
-
THE COLLECTIONS / 勝山八千代 YACHIYO KATSUYAMA
¥2,200
182mm × 128mm × 20mm 256ページ ソフトカバー、オフセット印刷 1st Edition of 1000 Publication date: October 2022 2000yen + tax モノクロームで味のあるイラストが特徴のイラストレーター、勝山八千代による作品集。 本書は、世界各国の16名の架空のコレクターのコレクションを紹介するというコンセプトでまとめた作品集。 器、工具、果物、家具、ドールハウスにスポーツ用品……。コレクターたちの偏愛によって集められた“モノ”たちは、本来の用途や意味からは離れ、独自の存在感を放っています。 作家はこれまで、何度も何度も同じモチーフを描くことでそれぞれの微細な差異や、それそのものにしかない輝きを捉え、描くことで“モノ”を蒐集してきました。本作では、作家が長年描きためてきた作品を再構成し、描き下ろし作品も多数収録。愛くるしい“モノ”の魅力的な佇まいと、その背景にいる人との関係に想いを馳せる「無用の用」な一冊です。 YACHIYO KATSUYAMA 勝山八千代 イラストレーター 白や黒、茶色等のシンプルな色のパターンで、物や人をモチーフに描く。雑誌、書籍の挿絵の他、広告やアパレル、プロダクト製作へのイラストの提供や、各地で個展・グループ展を行っている。 ーーーーー どことなく版画のような素朴さもあるけれど、力強さと愛くるしさも同居するようだなと個人的に感じています。 ものを蒐集するという行為について、同じようなものだけれどそれぞれに個性があり、一度人の手に渡ったものだと経た歴史みたいなものがあったりしてそこにおもしろみや愛着を抱くという感覚があるような気がしているのですが、そういうディティールが感じられていつまでもじっくり眺めていたいなと思っています。表紙の味わいある紙のセレクトも、印刷の風合いもたまらなくて時間をかけて愛でたい一冊です。
-
「するべきことは何ひとつ」/モノ・ホーミー
¥1,650
SOLD OUT
遠く離れた惑星で起きていることのようにも思える 奇妙で、あたたかな物語。 現実でも、非現実でもない場所に私たちを運ぶ 作家モノ・ホーミーの短編小説を、33篇収録しています。 浮遊感ただよい、思わず没頭し長湯してしまう、 お風呂で読む本、長湯文庫。 シリーズ記念すべき第1弾。 著者 モノ・ホーミー 装画 木村直広 装丁 古本実加 編集 稲垣佳乃子 熊谷麻那 印刷 有限会社修美社 製本 大竹口紙工株式会社 発行 さりげなく 2021年9月26日 初版一刷 初版1000部発行 価格 1500円(税別) ーーーーー 長湯文庫というコンセプトにやられました。 中学生の頃、某週刊少年誌をお風呂で読んで紙をぐねんぐねんに波打たせてしまい、ああ本をお風呂で読むのはダメだ、と思いました。今考えれば当たり前のことなのに人間は痛い目を見ないとわからない。 お風呂という場所は日常から少し離れたところにトリップできるもの、と思っています。 そういう時に携えるに本当にぴったりです。新幹線に乗るときに文庫本を駅の本屋さんで買うように、お風呂に行くときに長湯文庫。個人的にぜひ2冊目、3冊目と続いて欲しいと思っている本です。
-
たすかる料理 / 按田優子
¥1,760
自炊はわがままでいい。台所にしばられず、自分らしく食べて、生きるには? - - - 東京・代々木上原で行列の絶えない「按田餃子」のしなやかな生活のすすめ。 「按田餃子」は、水餃子をメインにした小さな飲食店。公園のように、だれにでも開かれた食堂。 キクラゲやハト麦など、からだが助かる食材を取り入れ、ゆでらげ、ラゲーライスといった、他では食べられないメニューが並びます。 女性がひとりでも入りやすく、キャッチコピーは「助けたい包みたい按田餃子でございます」。 「近所に引っ越して、毎日通いたい」というお客さんの声が続出。 そんな多くのファンをもつ「按田餃子」をいとなむのは、料理家の按田優子と、写真家の鈴木陽介。 本書では、今まで語られてこなかった、お店の成り立ちや厨房の裏側、そして調理のベースになっている按田さんの自炊の方法がひもとかれます。 「ふだんの食事は、名前もレシピもなくていい。着地点は自由です。 常備菜をたくさん作れるから、料理上手で家庭的とは思いません。 台所中心はやめて、日々のリズムに合った自炊をみつけられたら最強です」と按田さんは言います。 按田さんが、さまざまな環境で料理して辿りついた、気楽に生きるための、超画期的な自炊の方法とは!? かたまりの肉と魚介、芋、豆、乾物、漬物、塩、酢、スパイス…。 食材を相棒にして、たのしく食べつなぐ按田式をヒントにしよう。 - - - 忙しい現代人が、日常をサバイブするための、自炊のアイデアが詰まった一冊! [著者プロフィール] ・按田優子(あんだ ゆうこ)/文・料理 保存食研究家。菓子・パンの製造、乾物料理店でのメニュー開発などを経て2011年独立。食品加工専門家として、JICAのプロジェクトに参加し、ペルーのアマゾンを訪れること六回。2012年、写真家の鈴木陽介とともに「按田餃子」をオープン。 著書に『男前ぼうろとシンデレラビスコッティ』(農文協)、『冷蔵庫いらずのレシピ』(ワニブックス)。雑誌での執筆やレシピ提供など多数。 ・鈴木陽介(すずき ようすけ)/写真 写真家。写真集に『カレーライス』、『むし』等。按田優子の著書『冷蔵庫いらずのレシピ』では料理の撮影を担当。その撮影がきっかけで、按田さんと出会い、按田餃子を開く。 著者:按田優子 写真:鈴木陽介 装幀:佐々木暁 定価:本体価格1600円+税 ISBN 978-4-89815-472-4 2018年発行 仕様[四六判/176ページ/並製] ーーーーー 性別年齢問わず、「ごはんを自分で作らないといけない場面が多い人」ならほとんどの人が「あー今日ご飯作りたくない」という自分に遭遇したことがあると思います。わたしは週4日はご飯を作りたくないなーと思います。 かといって食べないと体調を崩してしまうし、家族に食べさせるとなると何かは準備しなくてはいけないのが現実です。買ってきてもなんでも。 そういう時に昨日の残りが家にあると「はー自分きのう余分に作っていて天才」と思うし、誰かからお惣菜をいただくと「神様か?」と思います。 そうやって一日一日をやっていくために助かる料理、きっとわたしも代々木上原に住んでいたら・職場があったら按田餃子に通うと思います。レシピは真似っこできないかもしれない、なぜならわたしは料理が苦手だから。でもそういう自分でもちょっと肩の荷を下せそうな気がする。この本にはそういう安心感があるんです。
-
夢の話 / 渡邉 紘子
¥4,000
SOLD OUT
著者:渡邉紘子 発行:April Shop 発行日:2022.7.28 印刷・製本:加藤文明社/atelier gray デザイン:阿部宏史/print gallery + 守屋圭 限定400部 シリアルナンバー・著者署名入り 184x110x7mm 93ページ コデックス装 スピン・カバー・おまけ付 撮影:小俣裕祐 ※April Shopさんの本のご紹介を引用させていただきます 数年前からインスタグラムに書き溜めた夢日記をまとめました。 基本は読み物としての本なのですが、図版を挟み込んだり、文字の色を工夫したり、手作業を入れるなど、本自体が作品のような存在になるように作成しました。 【本の見どころ】 ・眠る人が描かれた名画(商用利用可能なパブリックドメイン)を使用しています。表紙はHenri Matisse(マティスさま!)、扉はKarl Joseph Aloys Agricola。 ・カバーの色は薄いグレーの厚紙にクリームソーダの色のような緑のインク。 ぜひカバーを取ってみてください。カバーの内側はまるで外側の文字や絵が反転していて、透けて見えるように思えてしまいます。本の本体の美しいコデックス装(糸で6つのページの束がまとめられています。)をご覧ください。ピンク色のスピンもポイントです。カバーにも扉にも使われている点々は打ち合わせの時に話しながら私が描いた点々を加工したもの。 ・本文も4色刷り。日によって文字の色が違う時があります。日々というのは色のように毎日違うなと思っていて、リクエストしました。(だけど、文字を4色で刷るのは印刷屋さん泣かせだったそうです。)インスタグラムにメモしていたので、絵文字を採用している部分もあります。 ・日付とハッシュタグのような(カッコ) 日付がいたずら書きのようなになっています。これはデザイナーの阿部さんと私が書いたものです。ノンブルの上にある(カッコ)は日記の中のキーワードです。ハッシュタグのような存在です。この言葉がそのまま目次に利用されています。「あとがき」はぴょんとカッコの中から出てきてしまいました。 ・ところどころに図版や手作業のページ 制作中に出た糸くず、インスタグラムに掲載した写真、貼り込みしたメモ、紙の花びら、スタンプなどなど。 ・オールシリアルナンバー&著者署名、おまけ付き おまけは表紙のマティスの絵のカードです。 ーーーーーーーーー アーティストで、AprilShopというお店でありギャラリーでもある空間を営まれている渡邉紘子さんの本をお届けいただきました。 夢のことって起きてすぐはなんとなく覚えているのに、朝もたもたしてる間にいつも忘れてしまってなんだか惜しいなあと思うことがあります。ふと午前中に渡邉さんのInstagramを見るとその日の夢のことが書いてあって、自分が忘れたことの代わりに楽しみにさせていただいています。ちょっぴりくすっと笑いたくなる時もあれば、なんとも不思議だなあと思う時もあり、そのふわふわ漂うような感覚がおもしろいなといつも思っています。 渡邉さんのご紹介文で本のつくりについては詳しく触れてあるのですが、とにかくページを捲るのが楽しいしかけに溢れています。 大事に食べたい素敵なお菓子みたいに1日ひとつずつゆっくりお話を読みたい一冊です。
-
HOMEMADE BLOUSES/渡辺紘子 著・香川賢志 写真
¥3,520
サイズ:18.2 x 12.8 ソフトカバー、オフセット印刷 ページ数:156ページ ¥3520(税込) 出版元:nidi gallery 「日常の小さな喜び」をテーマに、繊細な布や糸を使用し作品を制作する作家・渡邉紘子による “ブラウスの レシピ本”。ページをめくることで徐々にブラウスが完成していく様子を楽しめるファンタジックな内容に加えて、“手作りのブラウス” を通して、豊かなものの見方や多様な価値観についてのメッセージが込められています。撮影は東京を拠点に活動する写真家の香川賢志。 ー Hiroko Watanabe 渡邉紘子 1981年生まれ。多摩美術大学 テキスタイルデザイン専攻卒業。University of Art and Design Helsinki留学。「日常の小さな喜び」をテーマに、布などを使用した作品やインスタレーションなどを制作している。 http://hiroko-watanabe.com/ ー nidi gallery 2008年赤坂にオープン。その後、渋谷・桜丘を経て、2018年2月に渋谷区東に移転。2018年6月より出版活動も開始しました。 ーーーーーーー この展示、実はとってもとっても行きたかったんですが行けなかったんです。 だからこの本があってよかったなとも思います。すごく私情。 やさしい色づかいや、繊細で儚さもある素材で、とってもユーモラスな名前のブラウス。見ているだけでしあわせな気持ちやなつかしい気持ちをギフトとして受け取ったみたいな心持ちになれます。
-
USO 4 /野口理恵 編
¥1,650
SOLD OUT
サイズ:文庫判 並製 出版社:rn press 定価:税込¥1650 「USO」シリーズ第4弾! シリーズで最厚・大ボリュームでお届けします。 「あなたの嘘を教えてください」をテーマに、漫画家、文筆家などさまざまな人がとっておきの嘘を書き下ろします。今回の特集は「YES・イエス ・肯定」。自己肯定感と嘘についてご執筆いただいています。 特集YESよりーーーーーーーーーーーーーーーー 「愛してる?」と聞かれたときにどうしても口ごもってしまったりします。「YES」ということばがどうしてもうまく出てこないのです。「YES」ということばがとてつもなく危険なことばに思えて、怖さが喉の奥からせりあがってきて、口がからからに乾いてしまいます。そのときあなたは必死でガードを固めようとしているに違いありません。なんとか自分を手放さずに済むよう、自分というものに必死にそれにしがみついているのです。 自分というものの一体何がそんなに大事なのか、と頭で考えることは簡単です。けれども、いざそれを手放せと言われたら、やはり、どうしたって、怖気づいてしまいます。そういう自分がダサいなと思ったりもします。そう思いながらも、「YES」ということばが、いつまで経っても怖いままなのです。(若林恵「あめん」より) 執筆陣: 今日マチ子、少年アヤ、大横山飴、岡藤真依、石山さやか、西島大介、佐久間裕美子、辻山良雄、旦悠輔、早坂大輔、年吉聡太、矢代真也、野口理恵、若林恵、他。 ガツンと頭が痺れる嘘シリーズ。今回はシリーズ最厚! ずっしり大ボリュームでお届けします。 目次ーーーーーーーーーーーーーーーー <特集:YES・イエス・肯定> 『今日も吉祥寺のルノアールで』野口理恵 『あめん』若林 恵 『きのうの私は「はい」と言った』石山さやか 『夜の散歩』今日マチ子 『ビールもう一本!』辻山良雄 『すべてがウソになる』年吉聡太 『それが答えだ』岡藤真依 『メガネと金髪と京都』矢代真也 『わたくしがYES』少年アヤ <USO・うそ・嘘> 『ストーリーテラー』佐久間裕美子 『ささやかな復讐』DJまほうつかい(西島大介) 『じいちゃんの死』早坂大輔 『再会する時間』大横山飴 『私と嘘』旦 悠輔 特別寄稿 西川勇大 特別寄稿 妹尾龍都 特別寄稿 nene 前書きーーーーーーーーーーーーーーーー USO うそ 嘘 「あなたの嘘を教えてください」 このテーマで二〇一九年にはじめたこの本には たくさんの嘘が載っています。 心の奥にしまいこんだ気持ちを引っ張り出して文章にすると、 抱えてきたものがいつの間にか一人歩きをして、 今度は知らない誰かの気持ちを引っ張り出します。 そんなことの連続で四号目までやってきました。 お気づきだと思いますが、 「嘘を教えてください」というのは嘘で 「本当のあなたを教えてください」というのが本当です。 あなたはどんな気持ちで嘘をつくのですか。 嘘をついてしまったあなたはどんな気持ちになりますか。 深く後悔しますか。 それとも、してやったり、ですか。 あなたはどんな人なのですか。 私はあなたのことが知りたいです。 あなたがどんな人なのか、ものすごく知りたいです。 上っ面で笑い合うのではなくて、 空虚なSNSで友達申請をするのではなくて、 あなたの心の中にある柔らかい部分に触れたいのです。 どんなことで笑いますか。 どんなことが悲しいですか。 どんなことで傷つき、 どんなことで幸せな気持ちになりますか。 私はむきだしのあなたが知りたいのです。 だからあなたの嘘を私に教えてくれませんか。 rn pressさんからおまけのステッカーもついています。 ーーーーーーーーー 今年も新しい「USO」が届いてとてもひりひりしました。この本についてはもういろいろ言い過ぎない、書き過ぎない。とにかく開いて読んでほしいのです。他の本もそうではありますが、ページを捲ってこそ飛び込める世界があっていいと思っています。 この前友だちにLINEで「わたしほんとは」という言い回しを使ったらいいことばだね、と言われました。自分で言ってすっかり忘れてたけれど、わたしほんとは、と言える場所って安心している場所とかさらけ出していい場所なんだろうなと思っています。
-
THERIACA Yarn, Rope, Spaghetti /濱田明日香
¥2,970
サイズ:A5判変形、コデックス装 ページ数:240P 制作:torch press デザイン:T. S. ヴェンデルシュタイン 撮影:キム・ジュック 言語:日本語・英語 発行:横田株式会社 定価:2,700円+税 ISBN:978-4-908769-18-4 スパゲッティーを編んでみたら? 本やストロー、レモンネット、プラスチックバック…… 身近な素材から着想を得て広がる、ニット表現の可能性 ドイツと日本を拠点とするアーティスト/ファッションデザイナー、濱田明日香。彼女のファッション活動レーベル「THERIACA(テリアカ)」が現在取り組む、「ニット」プロジェクトが一冊のアートブックになります。『THERIACA 服のかたち/体のかたち』では私たちの身近にあふれるさまざまな「もの」のかたちを服に落とし込んだ濱田が、ここでは〈編み物〉を新たな目線でとらえ、その可能性を拡げます。 毛糸を柔軟な発想で使用したカラフルでアーティスティックな作品や、靴ひもやストロー、紙といった〈編み物〉糸以外の素材を編んで制作したユニークな作品まで、自由なイマジネーションで取り組んだ〈編む〉表現への挑戦。本書では、濱田が制作した作品のみならず、インスピレーション源や制作風景の写真のほか、アイデアノートなどを彼女のインタビューとともに収録することで、発想から実験を経てデザインに落とし込む思考のプロセスが汲み取れる構成となっています。多彩な視覚イメージを通して、〈編む〉ことの楽しさや面白さを伝えるとともに、私たちの身近な存在である〈編む〉ことの無限の創造性へと導きます。濱田が創造する実験的な試みは、世代を問わず新たなイマジネーションを喚起させる機会となるはずです。 濱田明日香/ファッションデザイナー。京都市立芸術大学、ノヴァスコシア芸術大学(カナダ)にてテキスタイルデザインを勉強後、デザイナーとしてアパレル企画に数年携わり、渡英。ファッションとパターンについて研究し、自由な発想の服作りを続けている。2014年、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション在学中に自身のレーベル「THERIACA」(テリアカ/万能解毒剤という意味の言葉)をスタート。2015年からはベルリンに拠点を移し活動を展開。ギャラリー、美術館での作品発表、ショップでの販売に加え、書籍などいろいろな方法で作品を発表してきた。著書に『かたちの服』『大きな服を着る、小さな服を着る。』『ピースワークの服』『甘い服』『かたちのニット』(文化出版局)、『THERIACA 服のかたち/体のかたち』(torch press) がある。 ーーーーーーーーー 偶然新しく出会う本もあれば、このシリーズなら次が出たら絶対欲しい、と身構えて待っている本もある。 この本はわたしにとっては後者です。 いわゆるレシピ本ではありませんが、ものを作るにあたっての考え方、素材やものの捉え方が自由でおもしろく、興味深く、はっとさせられることが多いです。制作を手掛けられているtorch pressさんの「服のかたち/体のかたち」がすきな人はぜひその後日談的な部分も含めて楽しんで欲しいし、初めて濱田さんの著作を手に取る人は逆に遡ってみて欲しいです。 装丁の妙で何ページかに一回綴っている赤い糸がちらりと見えるのもまた愛おしいです。
-
THERIACA 服のかたち/体のかたち /濱田明日香
¥2,640
サイズ:A4型 糸中綴じ ページ数:96P 出版社:torch press 定価:2400円+税(税込¥2640) ISBN:9784907562144 本書は島根県立石見美術館で開催される、ベルリンを拠点に活躍するデザイナー、濱田明日香が手がけるファッションレーベル「THERIACA(テリアカ)」初の大規模展覧会にあわせて刊行される図録です。ここでは、衣服のさまざまなあり方を探求し日々実験を重ねて来た濱田が、「ひと」から形をとって服を作るのではなく、「もの」の形と向き合い、服に落とし込んだ新作や、サイズやシルエットなど衣服の基本的な要素を濱田独自の視点で捉え直した作品が一堂に集います。 ソファやトイレットペーパーといった、私たちにとって身近な「もの」の形が衣服へと姿を変える「もののかたちの服」、一枚の布から着想を得て衣服へと変換する「ベットシーツの服」、丸や四角など幾何学的な形状を服にした「かたちの服」の3部で構成され、また濱田明日香のアイディアノートも挟み込んだ「THERIACA」初のアートブックとなります。私たちの知る「もの」でなく、また見慣れた服からも距離のある濱田の作品は、不思議な雰囲気を放ち、洗練されていながらどこかユーモラスでもあります。それらは服という言葉をイメージできる範囲を押し広げ、楽しさを提供しながら私たちに新しい服のあり方を提案してくれるのです。 ーーーーーーーーー 服が好きという人もいろいろですが、私も詳しくはないかもしれないけどかわいい服や素敵だと思う服をできるだけ着て過ごしたいと思っている方です。 ここ数年で読んだり見たりしたお洋服に関する本で一番衝撃的で、これは宝物だ、と思った本です。THERIACAのお洋服のことをまだ知らないというかたに是非見て欲しいです。
-
観察の練習 / 菅俊一 著
¥1,760
サイズ:105×148mm ページ数:256ページ 上製 出版社:NUMABOOKS ISBN:978-4-909242-01-3 編集:内沼晋太郎+後藤知佳(NUMABOOKS) ブックデザイン:佐藤亜沙美(サトウサンカイ) 印刷・製本:株式会社廣済堂 駅やオフィス、街や家の中で出くわす、小さな違和感。あるいは、市井の人々が生み出すささやかな工夫や発明のようなもの。著者が日々収集し続けている数多の「観察」の事例を読み解く思考の追体験をしていくことで、読み手にもアイデアの種を与えてくれる。 過去の膨大な量のリサーチの中から50あまりの「観察」の成果を厳選し、テキストはまるごと書き下ろし。著者のこれまでの人気連載コラム「AA'=BB’」(modernfart)、「まなざし」(DOTPLACE)を愛読していた方も必読の、初の単著にして決定版的な一冊。 “「見落としていたものに気づく」ということ自体は、何に着目すべきかという問題設定が適切にされていれば、誰でもできるはずなのだ。 その上で、「良い」気づきを得るために「観察の練習」が必要になってくるのだ。観察による気づきは技術だと捉え、何に着目するかを意識しながら、何度も何度もやってみる。当然、技術というからには後天的に学習が可能だし、慣れれば慣れるほど上手くなっていく。” (本書「おわりに」より) プロフィール 菅俊一(すげ・しゅんいち) 研究者/映像作家。多摩美術大学美術学部統合デザイン学科専任講師。 1980年東京都生まれ。人間の知覚能力に基づく新しい表現を研究・開発し、さまざまなメディアを用いて社会に提案することを活動の主軸としている。主な仕事に、NHKEテレ「2355/0655」ID映像、21_21 DESIGN SIGHT「単位展」コンセプトリサーチ、21_21 DESIGN SIGHT「アスリート展」展示ディレクター。著書に『差分』(共著・美術出版社、2009年)、『まなざし』(電子書籍・ボイジャー、2014年)、『ヘンテコノミクス』(共著・マガジンハウス、2017年)。主な受賞にD&AD Yellow Pencil など。 ーーーーーー デザインの仕事をしている人が読む本でしょ、と思うなかれ。 この本を読むと外に出かけてみたくなります。家の中の自分がほとんどを把握していて落ち着く、というのと対照に街の中には時々「?」と思うようなものことが存在しています。「?」を少し掘り下げてみる。なんでそう思うのか、どこが自分にとって違和感だったのか。 ずっとやっていると吹き出しが増えすぎて疲れるかもしれないけれど、慣れてくると楽しめるようになってくる。そのことは自分の生活や考え方を豊かにしてくれると思います。
-
林檎が木から落ちるとき、音が生まれる / エレナ・トゥタッチコワ
¥2,750
SOLD OUT
サイズ:A4変型 仮フランス装/フルカラー ページ数:72P 出版社:torch press 定価:¥2500+tax 『林檎が木から落ちるとき、音が生まれる』はエレナ・トゥタッチコワが幼少期の記憶をテーマに、ロシアの自然に囲まれて暮らす兄妹たちのかけがえのない夏の日々を、美しい風景とともに2009年から継続的に撮りためてきた作品群です。ロシアには夏の期間、祖父母が住む田舎の家や、「ダーチャ」と呼ばれる自然の家で過ごす習慣があり、寒い冬が訪れる土地で、夏という季節は特別な意味を持ちます。そして太陽が輝く夏がいつの間にか始まり去って行くように、あどけない少年少女たちも知らず知らずのうちに成長し大人になっていきます。そんなささやかな、けれど誰もが経験するであろう変化を、“林檎が落ちる音”という言葉が暗喩しています。刹那的でありながら懐かしく、記憶の奥に柔らかく触れる写真たち。国境を越えた普遍的な感性によって、清々しい一冊が生まれました。 ――林檎が木から落ちた、それだけのこと。木にいたときも誰の目にも触れず、落ちても草の中に隠れたままの小さな林檎。その音だけがいつまでも記憶に残った。アーニャが11歳になった年の夏の終わり、彼女の髪の毛が一番長く伸びた8月のことだった。(あとがきより抜粋) エレナ・トゥタッチコワ/Elena Tutatchikova 1984年、モスクワ生まれ、東京在住。モスクワでクラシック音楽や日本の歴史を学んだ後、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻で学ぶ。自然と人間の関わりや文化的現象を通じて、人間の記憶がどのように形成されるかに関心を抱き、地域のリサーチを重ねることで土地や個人の物語を採集し、写真、映像、音、テキストによるインスタレーションとして構成している。主な展覧会には、個展「After an Apple Falls From the Tree, There is a Sound」 POETIC SCAPE(東京、2015)、東京写真月間「To the Northern Shores」 MUSEE F (東京、2015)、グループ展「はじまりのしじま “In the Beginning, Silence was Always Silence”」Takuro Someya Contemporary Art (東京、2015)、茨城県北芸術祭(2016)等がある。 ーーーーーーーーー 夏のうちにご紹介したかったのでよかったなと思っています。 昨今の過酷な気候ですっかり夏の印象が変わってしまいそうですが、頭の中にある夏の軽やかさ、清々しさのようなものを甦らせてくれるような写真の作品集です。 日本でなくロシアの土地でもどこかわたしたちと似た懐かしさを感じられる風景があるのかと興味深く、なんだかちかしさを感じられる一冊です。
-
寝ている醒めている / 鈴木いづみ
¥2,200
サイズ:18.2 x 12.8 cm ソフトカバー、オフセット印刷 B2サイズポスター ページ数:60ページ ¥2000+税 A town with many slopes. Shooting her own work at any places, which may or may not look like everywhere, made this collection. For her, shooting outdoors is an action blurring the boundary between art production and everyday life and is her recent life work. 坂の多い郊外のとある街。どこにでもあるようなないような、そこかしこで作品を撮影し出来上がった作品集。野外での作品撮影は作家にとって創作と日常の境界を曖昧にする行為であり、近年のライフワークにもなっている。 Izumi Suzuki 鈴木いづみ An artist. She makes drawings and installations using various materials such as cloth and paper. She also manages the brand “BEREK” of one-of-a-kind dolls and bags. アーティスト。布・紙など様々な素材を用いた絵とインスタレーションを制作。また、一点ものの人形や袋のブランド「BEBEK」での活動も行う。 ーーーーーーー 鈴木さんのことを知ったのは大好きなお洋服のブランドとのコラボレーションで。 不思議とテキスタイルに惹かれて、気がついたら今年個展まで見にいった。 不思議さもあって、日常にありふれたもの、というわけでもないのに不思議と隣に置いておきたくなるような作品だなと思っています。 外に飛び出した作品たちが本当に魅力的。考えたら展示図録的なものって屋内で撮られるものが多い気がするけれど、こんなかたちがあるんだと思わされた本です。
-
d47 MUSEUM「d mart 47 -47都道府県のご当地ものコンビニ-」展 公式書籍
¥1,100
本体サイズ :横 148mm 奥行 9mm 高さ 195mm コンビニの「便利」をベースに土地ごとの「地域性」を取り入れたら、どんな場所になるのか。D&DEPARTMENTが期間限定のコンビニエンスストアを実際につくり、先駆者たちにお話を聞き、「コンビニ」と「小さなお店」の可能性について、考えてみました。 INTERVIEW: 01 店舗に「リアル」な機能をつけてコンビニの現場から社会の問題解決をはかる~ローソン宮_ 純 [ローソン 常務執行役員 コミュニケーション本部長] INTERVIEW: 02 ダイニングコンビニから美味しい「普通」を生み出す~大津屋小川明彦 [大津屋 代表取締役社長] INTERVIEW: 03 老舗高級スーパー紀ノ国屋の転換~_橋一実 [紀ノ国屋 取締役副社長] CONVERSATION: 街を元気にする、未来のコンビニのかたち~嶋田洋平 [らいおん建築事務所 代表取締役]ナガオカケンメイ [D&DEPARTMENT ディレクター] d mart 47 - 47都道府県のご当地ものコンビニ - 【開催終了】2016年4月28日(木)~2016年6月19日(日)@渋谷ヒカリエ d47 MUSEUM ーーーーーーーーー d design travelのシリーズを書店で見たことあるな、という方には会うのですが企画展の書籍があるなんてとわたしは個人的に目から鱗でした。先日出張で渋谷ヒカリエのd47 MUSEUMに立ち寄ることがあって、それでなんとなしにECを見ていたらおもしろそうな本が山ほど。すごい。 さて、これはコンビニ・小さなお店ということで1冊になっているのですが、何を隠そうわたしはコンビニがすきです。それこそ出張中は利便性もあってコンビニは毎日立ち寄ります。たまにご当地物とかおみやげとかも置いているお店があってますますわくわくしてしまう、といった具合に。 楽しいことも真剣に考えることもバランスよく両立された一冊です。ぜひ手に取ってみていただきたい。