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あかるい花束 / 岡本真帆

¥1,870 税込

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著者:岡本真帆
装丁・画:鈴木千佳子
仕様:B6変形 並製 176頁
収録歌:266首
価格:1,870円(税込)
ISBN:978-4-86732-027-3 C0092

8刷累計2万部を突破した『水上バス浅草行き』から2年、
待望の第2歌集を刊行いたします。
2拠点生活の中で詠まれた歌265首と、
装丁の鈴木千佳子さんによる花の絵を束ねました。

【著者より】
歌集を出したあと、私は東京と高知での生活をはじめた。
二つの場所を行き来する中で、考えたことや思い出したことが、短歌になりました。
岡本真帆

【収録歌より7首】
わたしもう、夏の合図を待っている 冬至の長い夜からずっと
ただしくよりたのしく歩く 光ってる水が見たくて すこし小走り
本当に正しかったかわからない決断たちよ おいで、雪解け
乱丁のある文庫本抱きしめる 愛すよたったひとつの傷を
あなたと過ごした日々は小さな旅だった 空っぽの花器の美しいこと
スパイスは火花に似てるわたしからわたしへ送る強い喝采
しゅくふくとはじける泡が光ってる 祝福 きみにはじめましてを

岡本真帆(おかもと・まほ)
1989年生まれ。高知県、四万十川のほとりで育つ。未来短歌会「陸から海へ」出身。
2022年に第一歌集『水上バス浅草行き』(ナナロク社)を刊行。


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とっても楽しみにしていたので本の荷解きをして表紙を見た時に「わあ」と声が出ました。
年度末のやや荒んだ心にパッとあかるい空気がさしました。
1冊目の歌集があっけらかんと初夏の陽気のよく似合う本だったと個人的には印象深いのですが、今回初めてざっと目を通したときに言い回しは相変わらずユーモラスであかるいのにちょっぴり泣きたくなるような気持ちにもなりました。でもどんよりではなくて、淡いグレーのようなしろいもののような、そんな気持ちです。日常がふたつあるそのあわいの余白のほんとうのところは書き手にしかわからないことだと思いますが、それを書き留め、本にしてくださることが誰かのおまもりになるよう願っています。

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