2024
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鬼と踊る / 三田 三郎
¥1,870
SOLD OUT
サイズ:四六判変型 並製 ページ数:152P 出版社:左右社 ISBN:978-4-86528-042-5 価格:本体¥1700+税(税込¥1870) ずっと神の救いを待ってるんですがちゃんとオーダー通ってますか 第一歌集『もうちょっと生きる』から3年。現代短歌界のダークホースとしてただならぬ存在感を放つ著者、待望の第二歌集。笑いと絶望のはざまで踊る226首。 顔の見えない〈私たち〉が、それでもなおリアルに「語り」続ける。 この歌集は紛れもなく現代短歌の先端にある。ー山田航 〈収録短歌より〉 生活を組み立てたいが手元にはおがくずみたいなパーツしかない 心にも管理人のおじさんがいて水を撒いたり撒かなかったり 正義と悪みあってみあってはっけよいのこったのこった観客の勝ち 1杯目を飲む決断は僕がした2杯目以降は別人がした ぼろぼろの単語帳めくる少年よ頑張れ俺はもう頑張れない 気を付けろ俺は真顔のふりをしてマスクの下で笑っているぞ あなたとは民事・刑事の双方で最高裁まで愛し合いたい 店員に小銭を投げるおじいちゃん それを見て惚れ直すおばあちゃん 入口じゃないところから入ったがもう出口だから許しておくれ ❖目次 ワンダフルライフ 自律神経没後八年 ワイドショーだよ人生は 前科があるタイプのおばあちゃん パーフェクトワールド 教訓 生活の魔術師 いざ出勤 アイム・ジャスト・ワーキング 人生 肝臓のブルース 二日酔いのエレジー 僕の歌 せめてあくびを 闘争的飲酒の夜 頻尿の季節 人生(Part2) 禁断の恋 俺もまぜてくれ ハッピーシティー 路上より 疲れた男の話 人生(Part3) 故郷へ 今日はもう終わり 蛇足と言う奴が蛇足 待ってるんですが エピローグ エピローグ(Part2) エピローグ(Part3) 解説 顔の見えない〈私たち〉 山田航 あとがき 三田三郎(みた・さぶろう) 一九九〇年、兵庫県生まれ。「ぱんたれい」「西瓜」同人。二〇一八年に第一歌集『もうちょっと生きる』(風詠社)刊行。本書が第二歌集となる。 ーーーーーーーーーー ここに書かれている歌だけでもう「う、わかる、なんかあの時そうだった」という感覚にさせられる。生きることで皮肉だとか、敗北感だとか、味わいたいわけでもないのにしょっちゅう味わうこの感覚をこんなかたちで昇華できるものなのかと感心までしてしまった。 時々痛切におすすめしたくなる人がいる不思議な魅力のある歌集です。
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平和園に帰ろうよ / 小坂井大輔
¥1,870
サイズ:四六判 並製 出版社:書肆侃侃房 ページ数:144ページ ISBN:978-4-86385-361-4 定価:本体 ¥1700+税(税込¥1870) いつも思ってたことが歌になっていて驚きました。 しばらく笑ってその後、真顔になりました。(町田康) 平和園、たどりつけるだろうか 名古屋駅西口をさまよう あ、黄色い看板! 短歌の聖地から君に届ける熱い逸品(加藤治郎) 【著者プロフィール】 小坂井大輔(こざかい・だいすけ) 1980年、愛知県名古屋市生まれ。 「かばん」会員。「未来」短歌会会員。 RANGAI。短歌ホリック同人。 2016年、「スナック棺」にて第59回短歌研究新人賞候補作。 【5首】 家族の誰かが「自首 減刑」で検索をしていたパソコンまだ温かい 一発ずつだったビンタが私から二発になって 進む左へ 持ちあげたグラスの底におしぼりの袋がついてる愛欲は死ね 国士無双十三面待ち華やいで進むべき道いつか間違う 平等な世界を望むわれわれに大きく立ちはだかる由美かおる ーーーーーーーーーー たしかにそこにはユーモアや笑えるポイントもあるのに、歌をきちんともう一度読み直すと背後から落とし穴にでもとんと落とされたような気持ちになるのはなんでだろう。 最近こういう読後感のものを怖いものみたさ(というのとは厳密には違う気もするが)のような感じで手に取ってみたくなってしまう。なんでだろう。
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句集 符籙 / 橋本直
¥2,200
サイズ:四六判変型 上製 ページ数:164P 出版社:左右社 ISBN:978-4-86528-281-8 価格:本体¥2000+税(税込¥2200) 俳人・俳句研究者として活躍する著者による第一句集。ときにユーモラスに、ときにシャープに切り取られる293句。 知的でワイルドでスマートだけれど、どこかに下世話な優しさの漂う「中年」句にしばし耽溺してもらいたいーー阪西敦子 『符籙』の一句一句には、思わぬ枠取りの魅力があり、それらは、根底にあるクールなまなざしによって、そのつど切り取られているーー鴇田智哉 ❖目次 符籙二九三句 自跋 栞:鴇田智哉「フレームのクール」/阪西敦子「強くなければ生きられない、優しくなければ生きる資格がない」 貂の眼を得て雪野より起き上がる 生牡蠣をまの口で待つ人妻よ コーヒーが冷めてワインが来て朧 幾らでもバナナの積めるオートバイ 南洋に虹じやんけんの一万年 文学にデスマスクある涼しさよ 死角よりふつと狼あらはるる 橋本直(はしもと・すなお) 一九六七年愛媛県生。「豈」同人。現代俳句協会会員。 「楓」(邑久光明園)俳句欄選者。神奈川大学高校生俳句大賞予選選者。 合同句集『水の星』(二〇一一年)、『鬼』(二〇一六)いずれも私家版。 共著『諸注評釈 新芭蕉俳句大成』明治書院(二〇一四)、『新興俳句アンソロジー 何が新しかったのか』ふらんす堂(二〇一八)他。 ーーーーーーーーーー どんな人が詠んでいるんだろう、と気になってしまう句集です。 風景の切り取り方が、情景の掬い上げ方がきゅーっと絞られているものにはその人の魂の部分が宿っているような気がしてならないから。
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left hand right hand/フルール・ファン・ドーデワード
¥2,750
サイズ:300 x 160 mm 糸綴じ デザイン:若林亜希子 ページ数:128P 出版社:torch press 定価:2500円+税(税込¥2750) ISBN:978-4-907562-31-1 オランダのコンセプチュアルアーティイスト、フルール・ファン・ドーデワード(Fleur van Dodewaard)によるアートブック『left hand right hand』は、徳島県の神山という小さな山村に住む、さまざまな年齢の女性、男性、子供たち 15 人が、使い捨てカメラで写真を撮影したプロジェクトです。レジデンスの来日が叶わなかったファン・ドーデワードの指示書に従って、色、動き、彼らの愛する人とその周辺の写真が撮られたのです。27枚撮りカメラの一枚ずつに、それぞれテーマが決められていました。テーマを撮るチャンスは一回だけ!結果、ひとつのテーマに基づく 15 のバリエーションで構成された、27 枚の一連の作品ができあがりました。この本には選ばれた写真の一部が収録されています。本作は現在の新型コロナウイルスのパンデミックに呼応して生まれました。レジデンスのための来日ができないという状況においても、自由を祝い、海を越えて絆を築き、夢の場所に心で旅することを目的としています。 2021年という激動の年において、遠隔でありながも違う土地に住む人々の営みを想像しながら、離れていても誰かを思い、制限がある中でもそれを楽しみながら時間を共有するということ。その記録である本書は若林亜希子によるデザインのもと、軽やかで心が躍るようなアートブックへと仕上がっています。 フルール・ファン・ドーデワード(Fleur van Dodewaard) 1983年生まれ。オランダのリートフェルト・アカデミーを卒業後、ローマのMuseo d’ArteContemporanea、ロンドンのFlowers Gallery、オランダのCobra Museumなどで展覧会を開催。Foam Magazine の Talent Issue #28 でも選出され、作品はFoam のパーマネントコレクションとして所蔵されている。これまでの作品にコンセプチュアルアート作家、ソル・ルウィットによるアーティストブック『Variations of Incomplete Open Cubes]』を立体で再構築し、それを撮影した「131VARIATIONS」がある。 ーーーーーーーーー ずっとそうなのですが、同じものを見るとき人によって見方が違うというのがとても興味深くおもしろいと思っていて、そういうことを念頭に置いた本というのを手に取ってしまいがちです。 この本がいいなあと思ったところはまさにそのコンセプトというかテーマのようなところで、自分一人では実に狭くなってしまう視野が開けていく心地よさのようなものがあります。 撮影した人たちの住んでいる土地の空気感を含んだ日常の風景が心を解いてくれる一冊です。
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森千裕 ― omoide in my head/森千裕
¥2,310
SOLD OUT
サイズ:B5判変形 2冊組(80ページ[コデックス装]・36ページ[中綴じ ])/ケース入り/ポストカード付 デザイン:服部一成 出版社:torch press 定価:2100円+税(税込¥2310) ISBN:978-4-907562-11-3 独自の観察を通じて見つけた日常の断片を構成要素として作品に織り交ぜ、不穏さと美しさが共存する不思議な世界をつくりあげる森千裕。都市で目にする看板の文字や商標、子どもの頃に夢中で描いた絵、人との会話の中で放たれる思いがけない言葉のフレーズなど、彼女は自身の記憶や心を揺さぶるものたちを、作品の中で冗談を含んで表現します。制度的なものからとりとめのないものまでが脈絡なく結びついた、落書きのような絵画やユニークな立体作品には、理性の統制からはみ出していく計り知れない想像力と社会の常識やルールを自由に組み替えようとする力を感じ取ることができるでしょう。 本書は、森千裕の絵画、ドローイング、写真、立体、映像などの作品を新旧交えて紹介する、豊田市美術館で開催された美術館で初めての個展の図録となります。作品を存分に収録した作品集と、テキストや会場風景、子どもたちとのワークショップの記録風景などによるブックレットの2冊組がケースに収められています。服部一成の大胆なデザインによって、森の不可思議な世界観が、よりいっそう拡張していきます。 「都市生活の中で見た、一瞬の見間違い、夢、記憶の断片は体の中でふやけ、 決して触れられない“永遠のかゆみ”となる。 届かない痒みを引っ掻くようにドローイングを続ける。」森 千裕 森 千裕(Chihiro Mori) 1978年、大阪府生まれ。2005年、京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科絵画専攻修了。主な個展に2006年「フィンガーピクルス」児玉画廊(大阪)、2012年「ピンク色の闇」無人島プロダクション(東京)、2016年「テニス肘」Satoko Oe Contemporary(東京)。主なグループ展に2007年「夏への扉-マイクロポップの時代」水戸芸術館(茨城)、2010年「絵画の庭─ゼロ年代日本の地平から」国立国際美術館(大阪)、2013年「六本木クロッシング2013アウト オブ ダウト」森美術館 (東京)など多数。東京都在住。 ーーーーーーーーー 違和感や気になること、引っ掛かりを「痒み」というのがいいなと思う(中島らもの本を思い出した) 人間の考えていること、頭の中にあることは時にグロテスクで美しくて、ちょっと人様に見せるにはもったいないと感じることがある。とっておきの思い出、記憶を引き出してくれるような、自分も何か自分の「痒み」を記録しておきたくなるような一冊です。
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世界をきちんとあじわうための本 / ホモ・サピエンスの道具研究会
¥1,870
SOLD OUT
サイズ:225×165mm ソフトカバー・オフセット印刷 出版社:ELVIS PRESS ページ数:92ページ 定価:本体 ¥1700+税(税込¥1870) 世界は意味だけでできてはいない。 人類学者たちによる、“私たちの営み”へのちょっと変わったアプローチ。 本書は、まだ見たことのない世界を知るためではなく、見慣れていながらなかなか気づけない世界に出会うためのガイドブックです。 (以下、はじめにより) 世界はあたりまえのようにあって、すでに誰もがあじわっているけれど、それをきちんとあじわおうとすれば、いつもと違った「何か」が必要です。本というものは、そうしたきっかけをあたえてくれるもの。この本は、どのページを開いても、特別なものは何もなく、呼吸や靴や掃除といった、ありふれた日常の話があるだけですが、世界とはそのようなものです。(略) この本をきっかけに、気づく、探る、指し示すの単純な流れに沿って、みなさんも、毎日の営みのうちにある、それらのあじわいに出会ってもらえればと思います。 ホモ・サピエンスの道具研究会: 生活とともにある「研究」のあたらしいあり方を探るなかで生まれた、人類学者の山崎剛、木田歩、坂井信三を中心メンバーとするリサーチ・グループ。 ーーーーーーーーー 同じELVIS PRESSさんから出ている「歌集 ここでのこと」と一緒に読んで欲しいなあと個人的には思う。この本は2016年に初版が出ているのだけれど、生活している中でそんなところにスポットを当てるの?と思うような視点でのアプローチがたくさんある。自分の手元の範囲というか、無意識でもしているような行動・物事を掘り下げていく。読み終わった後、自分の視界がちょっと変わって、虫眼鏡を持ち歩いているような気持ちになれるかも。
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『平行書物展 〜Il libri parallela〜』展覧会図録 / 箕輪麻紀子
¥1,400
SOLD OUT
サイズ:150×100mm ページ数:112ページ 定価:税込¥1400 ON READINGの10周年企画として開催された企画展『平行書物展 〜Il libri parallela〜』の展覧会図録。 ON READINGとゆかりのあるアーティスト31名が、ON READINGが投げたお題に応え製作した「架空の本」のオブジェ、51タイトルを収録しています。 本展のタイトルは、絵本作家レオ・レオニが幻想の植物について書いた不思議な本『平行植物』にちなみ、『平行書物』としました。会場に並ぶのは、あったかもしれない世界の、あったかもしれない本。本の内容はあなた次第で変容します。どうぞ平行書物の世界をお楽しみください。 参加アーティスト: 秋山花、網代幸介、えちがわのりゆき、オカタオカ、小幡彩貴、数見亮平、勝山八千代、川瀬知代、菅祐子、guse ars、佐々木麻里(KOCKA)、塩川いづみ、杉本さなえ、鈴木裕之、高橋由季、田口美早紀、多田玲子、土屋未久、ナガノチサト、nakaban、西淑、林青那、fancomi、間芝勇輔、箕輪麻紀子、宮崎信恵(STOMACHACHE.)、宮崎知恵(STOMACHACHE.)、村橋貴博、山口洋佑、横山雄、鷲尾友公 (50音順) ーーーーーーーーー 架空の書物とはこれいかに。 手のひらサイズの本の中にはアーティストの数だけワンダーランドが広がっていくような感覚です。「ああ、これ面白そうだなあ」「本当にいつか本として作ってくれないかな?」なんて作品ばかりで、ひたすら妄想に耽ってしまいそうです。
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USO 3 /野口理恵 編
¥1,430
SOLD OUT
サイズ:文庫判 並製 出版社:rn press ページ数:226ページ ISBN: 9784910422060 定価:本体 ¥1300+税(税込¥1430) あなたの嘘をひとつだけ教えてくださいーー。 文庫サイズの小さな文芸誌『USO』の3号目。 特集は「SAY・声」 漫画家、批評家、民俗学者、農家、編集者といったさまざまな執筆陣が、小説、エッセイ、詩を書き下ろし。「嘘」というテーマに加え、今回は「声」についての作品も掲載します。 執筆陣 石山さやか、磯上竜也、岡藤真依、エレナ・トゥタッチコワ、加瀬 透、鎌田裕樹、今日マチ子、スケラッコ、辻山良雄、年吉聡太、野口理恵、畑中章宏、ベンジャミン・クリッツァー、矢代真也、若林 恵 目次: 『パルマコン・パレルゴン』加瀬 透 『Nのお葬式』野口理恵 『声の発見』若林 恵 『ぼくはまだぼくのままだった』辻山良雄 『不惑の性』岡藤真依 『タマや』年吉聡太 『合流』エレナ・トゥタッチコワ 『謝罪と母と記憶と嘘』矢代真也 『民俗学者は嘘をつく』畑中章宏 『クラゲ』今日マチ子 『ウソと「めんどくささ」と道徳』ベンジャミン・クリッツァー 『波風を立てる/塗り込める』石山さやか 『嘘についての私辞典・手記』鎌田裕樹 『しょうゆさしのうそまじり日記』スケラッコ 『八月・嘘・日記』磯上竜也 特別寄稿:まろりぬ rn pressさんからおまけのステッカーもついています。 ーーーーーーーーー シリーズで出ている文芸誌を心待ちにするなんて何年振りなんだろうか。USO 3 が出ると聞いて、たぶんわたしもお店を見ているみなさんと同じかそれ以上に楽しみにしていました。内容はこっそり、秘密を明かさないようにしますが、ひとつ読んだものがわたしの友だちにすごくありえそうな話で、嘘って身近ですぐそこにあるのにおおっぴらでないから興味深くておもしろいんだなと思いました。
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USO 2/野口理恵 編
¥1,320
SOLD OUT
サイズ:10.5 x 1.4 x 14.8 cm 並製 出版社:rn press ページ数:224ページ ISBN: 9784910422008 定価:本体 ¥1200+税(税込¥1320) 極めて私的な文芸誌『USO うそ』、好評につき第2弾発売! あなたが抱えている、 哀しくて、みっともなくて 。可笑しな嘘を ひとつだけ教えてくれませんか。 執筆陣: エッセイ: いとうひでみ 北尾修一 木下龍也 今日マチ子 小谷知也 年吉聡太 矢代真也 若林恵 小説: 辻山良雄 野口理恵 漫画: 安永知澄 岡藤真依 北村みなみ 写真: 濵本 奏 ーーーーーーーーー うそ、嘘、USO。字面にすると受ける印象も変わりますが、内容そのままにユーモラスなタイトル。 嘘をついてない人なんてきっといないよなあ、と思いつつ、いろんな人の嘘にまつわるものことを集めるとは、おそれいったなあ。
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USO /野口理恵 編
¥1,100
SOLD OUT
サイズ:文庫判 並製 出版社:rn press ページ数:176ページ ISBN: 9784910422053 定価:本体 ¥1000+税(税込¥1100) あなたが抱えている 哀しくて みっともなくて 可笑しな嘘を ひとつだけ教えてくれませんか。 極めて私的な文芸誌、創刊! 「うそ USO」 エッセイ 北尾修一 武田 俊 年吉聡太 新見 直 野口理恵 矢代真也 詩 エレナ・トゥタッチコワ 漫画 岡藤真依 佐々木充彦 安永知澄 写真 上田 龍 rn pressさんからおまけのステッカーもついています。 ーーーーーーーーー 最初に「2」を読んでから創刊号の重版を待ち侘びたわたしです。 編集者の方の寄稿が多いこと、それがどうしてなのかもなるほどと腑に落ちました(ぜひ読んで欲しい)。 平気な顔して嘘をつく。つかない人もいる。ついてもすぐバレる人もいる。 自分のことを振り返ってなんだかな、と思ったりくすりと笑えたり。とにかくユニークです。嘘なく読んでほしい。
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ESCAPE / 箕輪麻紀子
¥2,200
SOLD OUT
サイズ:148×210mm ハードカバー・オフセット印刷 出版社:ELVIS PRESS ページ数:60ページ 定価:本体 ¥2000+税(税込¥2200) 雑誌、広告、書籍装画などを中心に活躍中のイラストレーター、箕輪麻紀子による作品集。 本作には、ボルボ240、キャデラックエルドラド、日産パオ、ダットサンフェアレディ、トヨタクラウンなど、名車から大衆車まで、古今東西の車のある風景を描いた作品を収録しています。 免許をとったばかりの18歳の夏、父親の車を借りて、友人たちと夜の海へ向かった。砂浜で花火に興じ、車の中で語らいながら、朝日が昇るのを待った。水平線が光に照らされたとき、少しだけ自分が大人になった気がした。 20世紀、大衆車の普及によって私たちの日常は大きく変化した。それは、私たちを時刻表から解放し(来るかどうかわからないバスを待ったり、電車の出発時間に併せて行動を制約されることもない)、身体能力を超えた移動を可能にした(まだ見ぬ景色を求めて、何十倍もの速さで)。 “It helps me from being alone late at night” “I’ve got the world, got the turnpike” from “Roadrunner” by Jonathan Richman 車という力強い相棒が可能にしてくれたのは、“ここ”からのエスケープ。その気になれば、どこへでも行ける。ミラー越しに、通り過ぎた風景を見やる。置いてきた過去の自分を振りほどくように、アクセルを踏む。 箕輪麻紀子が描いた様々な国や時代の車のある風景は、人と車のいくつもの物語を想起させる。彼らはどこへ行くのか、どこから戻って来たのか。ぴかぴかに磨かれた車もあれば、走れば十分、とでもいうようなボロボロの車もある。定められた行き先を持たず彷徨ったり、夜中に恋人のもとへ超特急で駆け付けたり、自由を手に入れた男たちもいれば、自分の意志とは関係なく変わっていく車窓の景色を不満気に眺める少女もいる。 今日では、AIの技術を利用した自動運転システムが実用化に向けて進められ、さらに空飛ぶ自動車の研究も進んでいるという。私たちが自分でハンドルを握る自動車の時代は終わりに近づいている。それが現実のものとなれば、車と私たちの関係は今とは全く違ったものになるのだろう。ここに描かれたような“車のある風景”が記憶や物語の中を住処にするようになるのは、そんなに遠いことではないのかもしれない。 箕輪 麻紀子 / makiko minowa イラストレーター 東京都出身、在住 武蔵野美術大学造形学部卒業 イラストレーション青山塾修了 2011年よりhpgrp GALLERY(アッシュ・ぺー・フランス株式会社)キュレーションLUMINE meets ART MeganeZineShop、TokyoArtBookFairなどイベント、グループ展に多数出展。個展も精力的に開催。広告、書籍、雑誌、ファッションなどの分野で活動中。 ーーーーーーーーー 最初に箕輪さんの建物の絵がとてもすきだなぁと思ってこの本に行き着いた。ぜひ調べてみて欲しい。 自分も車を日常的に運転するので、車の中がちょっと特別な空間に感じられるという感覚にとても共感する。一人だけのこともあれば誰かと乗っている時のこともある。 歩いてではとってもじゃないけどたどり着けそうにない場所へも車があれば思い立った時に行けたりする。絵の作品集とはいえ、その向こう側に物語がたくさん入り込む余地がある一冊です。
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てらおかなつみ作品集 / てらおかなつみ
¥2,200
SOLD OUT
サイズ:182×182mm 天糊製本・ボール表紙ベタ貼り・カバー、帯付 出版社:ondo ページ数:64ページ 定価:本体 ¥2000+税(税込¥2200) イラストレーター・てらおかなつみが駆け抜けたこの5年間をまとめた作品集。 今までの作品、これからの作品。個展記録や手がけてきたお仕事の数々など、てらおかさんのアルバムを作るかのように、活動の模様を詰め込みました。 戌(いぬ)年の2018年を一区切りに作られたまとめの1冊です。 てらおかなつみ 1993年生まれ。イラストレーター。 柔らかな線が特徴。 犬の絵、動物の絵が得意。主に音楽アーティストのCDジャケットやグッズ、本の挿絵、お菓子のパッケージ等を手がけている。 ーーーーーーーーー やわらかくてやさしい、毛布みたいな、ずっと大事にしていたぬいぐるみみたいな、てらおかさんの絵がすきです。なんとなく安心できるような気がするから。 作品自体はもちろんなのだけれど、お仕事の裏側についても触れられているところがあって、意外とこういう本は多くないのではないかと思った。その足跡に触れて、個人的にものづくりをしている身としてはよりてらおかさんが気になる存在になったと思っている。
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Goodbye, Blue Monday / 小林豊
¥1,540
サイズ:250×182mm ソフトカバー 出版社:ELVIS PRESS ページ数:32ページ 定価:本体 ¥1400+税(税込¥1540) ある日、憂い顔で爆弾を落として、ハイサヨウナラ。すべてを無かったことにしてしまうことだって想像しないわけじゃない。たとえば今この枝を、踏むのか飛び越えるのか持って帰るのか、少なくとも気づかずに通り過ぎるという選択枝は残っていない。彼は立ち止まり、考えをめぐらせて、おもむろにシャッターを押す。 どこからか乾いた心地のよい風が吹いている。地上から3ミリ浮いているような、逸脱した視線。日々は続いていく。ブルーマンデーはまたやってくる。エトセトラ、その繰り返しにすぎないけれど。小林豊の写真は、袋小路に追い込まれたようなヘヴィな日々を生きる私たちに、こんな洗練されたやり方もあるってことを教えてくれる。 ーーーーーーーーー 小林豊さんの写真集。 自分の日常の中にもこんなシーンがあったんではなかったかな、と思うのにそれがちょっと憂いも帯びつつうつくしい。本の中の世界も、自分の暮らしている世界もその刹那のうつくしさに気がつけたらちょっとだけいいものになれるのに。
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正義と微笑/太宰治 著
¥880
SOLD OUT
サイズ:文庫判 出版社:ELVIS PRESS ページ数:190ページ 定価:本体 ¥800+税(税込¥880) 名作文学の魅力を、アーティストとのコラボレーションによって改めて紹介する、ON READING BUNKOシリーズ。 第一弾は、太宰治の短編小説『正義と微笑』をオリジナルアートワークで文庫化。 フィーチャリング・アーティストは、台湾を拠点に活躍中の、シンプルな線でパラレルな世界を描きだす注目の作家・CHOU YI。 表紙のアートワークは、小説の世界観をもとに、CHOU YIが描き下ろしたもの。 ーーーーーーーーー 読んでみたいと思った本を手に取るのに、なんだか時間が経っていることがある。 本において装丁も大切な要素で、ちょっと気になる仕掛けがあるとそれだけでおや?と手を伸ばしたくなる。カバーをかけるのがもったいない文庫本。ギフトにもおすすめしたいです。
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歌集 ここでのこと
¥1,650
SOLD OUT
サイズ:105×180mm ソフトカバー・オフセット印刷 出版社:ELVIS PRESS ページ数:156ページ 定価:本体 ¥1500+税(税込¥1650) 愛知県にゆかりのある9人の歌人、谷川電話、戸田響子、小坂井大輔、寺井奈緒美、辻聡之、野口あや子、千種創一、惟任將彥、山川藍が、県内の様々な場所を想いながら作歌したアンソロジー歌集。 愛知県文化芸術活動緊急支援金事業/アーティスト等緊急支援事業「AICHI⇆ONLINE」の企画の一環で制作した1冊。 ___ 友だちのアフロヘアーを通過するあいだ微風は複雑になる(谷川電話) 人の減りゆくオフィスに残りパソコンはデジタル音の嗚咽をもらす(戸田響子) 大村知事と河村市長が肩を組む写真を魔除けのために持ってる(小坂井大輔) お月さまだけは変わらず出迎えるすべて駐車場に変わっても(寺井奈緒美) 天国の気配に満ちて対岸のパン屋はパンを焼き尽くしたり(辻聡之) 爆音に罪のいざない、きよらなる反骨心が街を照らして(野口あや子) 動くのが蝶、動かないのが花ならばその絵はまったく花にあふれる(千種創一) ヨガをするひとびとよこたはる安置されてゐるかのやうなしづけさ(惟任將彥) 一人ずつ体温により許されて大きな門をゆっくりくぐる(山川藍) ___ 装画、挿画はイラストレーター、宮崎信恵(STOMACHACHE.)による。 新型コロナウィルスの感染拡大により、当たり前のように続くと思っていた私たちの日常は一変しました。特に、他者との対面での交流や、移動の自粛を求める‟要請”が私たちの生活とこころに与えた影響は小さくないものでした。 地球に住むすべての人にとって無関係ではいられない今回の事態ですが、各々の事情や環境によって受ける影響は様々です。また、移動が難しくなり行動範囲が狭くなったことで「世界が狭くなった」という声も散見しましたが、一方でこれまで見過ごしてきた半径1キロくらいの地図の解像度がぐっと上がったと見ることもできるのではないでしょうか。個々(ここ)の断片的なシーンと世界を同時に襲った未曽有の事態という大きなものがたり。ミクロとマクロの視点を行き来することで、自分の居る場所を改めて意識することができるのではないかと思います。 今回のプロジェクトでは、愛知県に縁のある歌人に「ここ」(HERE)で生まれた歌を制作していただきました。今、「ここ」から見える、個々の感じる景色、感情。これらの短歌を通して、愛知の新しい見方や解釈が生まれることを楽しみにしています。 (企画:ON READING) ーーーーーーーーー もともと短歌って日常の一瞬を切り取ることのできるものだと思っている。 昨年のコロナ禍のただなかにあって、自分の生活を見つめ直した人も多いことだろうと思うが、そんな期間に切り取られた瞬間瞬間を綴った一冊になっているといえそう。 淡々と過ごしていくこの終わりが見えない日々の中にフックを仕掛けてくれるような本です。
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団地のはなし 彼女と団地の8つの物語 / 編著 東京R不動産
¥1,650
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サイズ:四六判 ページ数:144P 出版社:青幻舎 定価:1500円+税(税込¥1650) ISBN:9784861526152 特徴のある物件だけが並ぶ、ちょっとマニアックな不動産屋「東京R不動産」。「衣」「食」に比べて選択肢が少なかった「住」に、自由な発想で様々な提案をしてきました。そんな「東京R不動産」がいま注目しているのが「団地」。 ハコが規則的に並んだような外観や、「ノスタルジック」「レトロ」といった固定されたイメージで語られることの多い団地ですが、敷地内に公園や保育園、プールや小さな商店街があったり、豊かな緑に囲まれていたりと、あまり知られていない魅力が沢山詰まっています。 本書ではその多様な世界に触れるきっかけになるような様々な物語を用意しました。 山内マリコ、松田青子による団地を舞台にした小説。 詩集が映画化されるなど注目の詩人、最果タヒによる書き下ろしの詩。 ジェーン・スー、佐々木俊尚両名による団地の可能性を考察する対談。 女優、モデルとして活躍する菊池亜希子の住まいについてのインタビュー。 その他、フォトエッセイ、漫画、フォトストーリーとビジュアルコンテンツも盛り沢山。 まさに窓の数だけストーリーがある団地のような、様々なジャンルの物語を読んで体感することでめくるめく団地ワールドに読者を誘います。 豊かな環境や地域に根ざしたコミュニティといった観点から、一部で見直しの機運も高まっている団地。これまで団地に興味を持つ機会があまりなかった人たち、特に自分らしいライフスタイルを追求する女性たちに向けて東京R不動産が贈る、珠玉の団地短編集です。 《コンテンツリスト》 ■小説 「マーリカの手記~一年の留学を終えて~」/山内マリコ ■詩 「ぼくらの心臓の間取りは」/最果タヒ ■フォトエッセイ 「巡る団地」/茂木綾子 ■対談 「共同体だからできること」/ジェーン・スー×佐々木俊尚 ■インタビュー 「間取りのあしどり」/菊池亜希子 ■小説 「向かい合わせの二つの部屋」/松田青子 ■写真 黑田菜月 ■漫画 「P」「P+6」/カシワイ ■アートワーク Noritake * □アートディレクション 大島依提亜 東京R不動産>> 独自の視点で、不動産を発見し紹介していくウェブサイト「Real Tokyo Estate / 東京R不動産」を運営。普通の不動産紹介では紹介されない、物件の隠れた魅力を掘りおこす、不動産のセレクトショップであり、不動産メディア。 「多少古くても良いので、雰囲気のある家が良い」 「バルコニーが広かったり、ちょっと庭があるような物件に住みたい」 「倉庫のようなカッコいい物件を事務所にしたい」 「一戸建てを改装して住みたい」など、 人それぞれのこだわりや嗜好にひびく物件を紹介。 ーーーーーーーーー まずは遊び心ある本の装丁がいいんですが、オムニバスのようなかたちでいろいろな視点から切り取られた「団地」が詰まっています。 人の数だけ生活がある。団地に住んでいる人、昔住んでいた人、これから住んでみたいかもという人、全然縁がない人、それぞれに楽しみ方がある懐の広さがなんかいいなと思う一冊です。
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男子部屋の記録 /小野 啓
¥2,530
SOLD OUT
サイズ:B5変型判 ページ数:160P 出版社:玄光社 定価:2300円+税(税込¥2530) ISBN:9784768311899 気鋭の写真家・小野啓による現代の、都会の男子とその部屋、そこに在る物たちのなるべく詳細な記録。3年にわたって撮影された、90人の男子たちのポートレートとその超プライベートな空間。著者初の試みとして、それぞれの人物と対話し、書き下ろしたテキストが付記されている。 【町屋良平(帯より)】 男子部屋には収まりきらない物語があふれていて、まだ書かれていない物語が散らかった床のうえで叫んでいる、それは人生よりもっと小説に似ている。ここにはまるで時間がねじ込まれているみたいに、部屋に刻まれた複数の時が写り込んでいて、ぼくはこの写真集に写り込んでいるものこそが、「物語」なんだ!と自信をもっていいたい。 ーーーーーーーーー 男子じゃなくてもいいのだけど、すきなことや自分の安心できるもので埋め尽くされた空間ってある種のシェルターのようなもので、その中を覗くってなんとなく申し訳なさもありつつ、でもその人の本質を垣間見る機会にもなる気がしています。 本棚見せてもらう、もこれに近いのかも。
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こっぱとあまつぶ/杉戸 洋
¥3,080
SOLD OUT
サイズ:B5変型 ハードカバー布貼り ページ数:152P 出版社:torch press 定価:2800円+税(税込¥3080) ISBN:97849075620830071 杉戸洋は、具象と抽象、物語と絵画の間の繊細なやりとりを通して、独自の絵画スタイルを構築してきました。淡いパステル色で描かれる、家や車、木、星空などの子どもが好んで描きそうな柔らかなものに、水平線や三角形、矩形などの幾何学が重なり、多層的な構図が現れます。そこでは、雨粒のような小さな粒子が、色となり形となって空間に拡散するのを、身体全体で感じるようです。 本書は、豊田市美術館で開催中の同名展の展覧会カタログとなります。ページをめくりながら展覧会の空間を辿るように、また杉戸が思い描く頭の中のヴィジョンそのままに構成しています。本書を観る人は、たとえ展示空間に行かずとも、詩情と建築的な幾何学が融合した絵画を感じ、想像力を微細なものから宇宙的な広がりへと、自由に往還できるでしょう。本展には、スパイダース[建築家・青木淳(1956年生まれ)、大石雅之(1979年生まれ)]とのコラボレーション作品も登場。インスタレーションビューの他、杉戸自身や撮影した写真などを織り交ぜ、建築と絵画が呼応する空間に流れる波動がそのまま凝縮されたような一冊に仕上がりました。 執筆:青木淳、和田浩一(宮城県美術館)、能勢陽子(豊田市美術館) ※全て日英併記 ーーーーーーーーー 淡くてやさしい色使いに満たされて、ノスタルジックな印象の表紙。 「こっぱとあまつぶ」のタイトルがひらがな表記なのがストンと落ちますね。 やさしいのにふと直線を意識させられたり、淡いのに時々ハッとするような色がぴっと入っていたり。不思議な魅力が詰まった一冊です。
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らせんの練習/久門剛史
¥3,530
サイズ:A4変形 ソフトカバー カラー ページ数:168P 出版社:torch press 定価:3200円+税(税込¥3530) ISBN:9784907562212 新進の現代美術家、久門剛史による国内初の大規模な個展が豊田市美術館で開催されます。「日産アートアワード2015」や「あいちトリエンナーレ2016」で注目を集め、アピチャッポン・ウィーラセタクンとの共作を「第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展」 (2019年)で発表するなど、その評価を高めています。また近年ではチェルフィッチュによる『部屋に流れる時間の旅』の舞台美術と音を手がけるほか、昨年の「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2019」では自身初となる大型劇場作品を発表し、その活動の領域を広げています。 久門は、身の回りの現象や特定の場所がもつ記憶、歴史的事象を採取し、それらを音や光、立体などの断片を用いて観る者の身体感覚を静かに、強く揺さぶる空間を創り出します。私たちの知覚を研ぎ澄ますように促し、モノに潜在する「永遠性」と「唯一性」についてメタフォリカルに問いかける作品は、国内外で高く評価されています。本展で久門は、豊田市美術館の4つの展示室からなる延べ約1,000㎡の個性的な空間を使い、それぞれの場に呼応する新作インスタレーションを展開しています。 初の作品集となるこの展覧会図録では、来田猛がインスタレーションを撮り下ろした写真によって全編構成。いわゆる展覧会の記録写真とは一線を画し、各部屋の雰囲気や気配までもが丁寧にとらえられています。本書では、展示室の部屋ごとに扉で区切り、そこでは使う紙や印刷までも、作品テーマや空間に呼応させています。「できるだけ作品を見る人々に空白を渡したい」と久門が記すように、シンプルな構成ながらも、マテリアルによる質感の変化や、ページをめくる動きまで、細かな造作にもこだわったビジュアルブックとして、尾中俊介(Calamari Inc.)がまとめ上げました。社会が混沌としている状況の中でも、物事を美しいと思える態度を揺るぎなく示し続けてきた久門剛史の芸術世界をぜひ体験してみてください。 ーーーーーーーーー すごく乱暴な紹介をしてしまうのですが、わたしのことを知っている人は絶対にわたしの私利私欲で仕入れたんだろうなぁ(大体どの本もそうなのですが)と思うこと請け合いの本です。 展示図録なのですが、無機質で美しく、強さを感じる。静かであかるい作品ばかりです。 オンラインに出しておいてなんなのですが、いつかぜひ実物を手に取ってページを見て欲しい。展示に行きたくなる図録です。
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グッバイ・ハロー・ワールド/北村みなみ 著
¥1,980
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サイズ:B5変型判 縦227mm 横191mm 厚さ14mm 重さ 365g 並製 出版社:rn press ページ数:176ページ 定価 1,800円+税 ISBN9784910422015 ヴァーチャル空間での初恋、 地球の環境汚染で生まれた新人類、 デジタルの世界で安楽死を選ぶ夫、 移動をしなくなった人間たちーー。 テクノロジーの発展は、私たちの未来をどう変えるのか。 世界的なテクノロジーカルチャー誌「WIRED」で連載された、実現可能な技術から想起された7作のSF漫画。AR、VR、MR、人工知能、デジタル・ウェルビーイング、アントロポセンなど、作中キーワードを知るための識者によるコラムも収録。本書のための新作漫画を2作品(40ページ)描き下ろし。気鋭・北村みなみのデビュー作。 ーーーーーーーーーー 知らないことや未来のことってなんだかわくわくする。 ちょっと手を伸ばしたら届きそうな、でも不確実な未来はわくわくだけでなくて想像できるからこそ、何か考えさせられるような気もします。 装丁も本当にため息ものでした。遊び心やエンターテインメント性もピカイチの一冊です。
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そら耳のつづきを/ 湊圭伍 著
¥1,540
サイズ:B6判 並製 出版社:書肆侃侃房 ページ数:112ページ ISBN:9784863854666 定価:本体 ¥1400+税(税込¥1540) 現代川柳は《現在》の破片である──。 川柳の伝統を批判的に受け継ぐ現代川柳作家による480句。 『はじめまして現代川柳』でも注目された著者の待望の第一句集。 2021年5月下旬刊行。 【収録句より】 マグカップで壊せるような朝じゃない そら耳のつづきを散っていくガラス 最初が運、途中は夢でいいですね ガラス屋の軽トラの荷台のデュシャン 君が袖ふる愛をガシガシ消すために 足もとはNIKE行き交う年もまた ヒロシマにダーツふわっと散る光 神よ神よ砂ずりがまだ来てませんね 漱石のちょっと発熱ちょっと死後 助手席でカバンのなかを拭いている 何となく明るいほうへハンドルを 【目次】 1 イカロスの罠 2 ヘルタースケルター 3 仮設の家 【著者略歴】 湊圭伍(みなと・けいご) 1973年大阪生まれ。愛媛県松山市在住。2009年より「川柳バックストローク」に投句、2010年(第30号)より同人。同時期より「川柳結社ふらすこてん」に投句。以降、「川柳カード」「川柳スパイラル」「せんりゅうぐるーぷGOKEN」同人。小池正博編著『はじめまして現代川柳』(書肆侃侃房、2020年)に、湊圭史名義で自選76句掲載。詩誌「Lyric Jungle」同人。詩集に『硝子の眼、布の皮膚』(草原詩社、2004年)。 ーーーーーーーーーー 軽やかな現代のことばが並んでいる川柳のように見えますが、鋭く切れるような感覚もあります。 たったこれだけの文字数の中でこんなに豊かに表現できるのかと感嘆しました。表紙の色の爽やかさもとてもすきです。濃密にことばを感じたい時にどうぞ。
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〆切本2 / 森鷗外、二葉亭四迷、武者小路実篤、北原白秋、石川啄木、芥川龍之介、横溝正史、小林多喜二、堀辰雄、丸山眞男、水木しげる、山崎豊子、田辺聖子、赤塚不二夫、高橋留美子、穂村弘ほか 著
¥2,530
サイズ:四六判変形 並製 ページ数:392P 出版社:左右社 ISBN:9784865281774 価格:本体¥2300+税(税込¥2530) 「やっぱりサラリーマンのままでいればよかったなア」 あの怪物がかえってきた!作家と〆切のアンソロジー待望の第2弾。非情なる編集者の催促、絶え間ない臀部の痛み、よぎる幻覚と、猛猿からの攻撃をくぐり抜け〆切と戦った先に、待っているはずの家族は仏か鬼か。バルザックから川上未映子まで、それでも筆を執り続ける作家たちによる、勇気と慟哭の80篇。今回は前回より遅い… ーーーーーーーー 〆切ということば(納期ともいう)に非常に敏感です。 わたしには度胸がないので大変なことになったことはないのですが、時折度肝を抜く破天荒エピソードに笑っちゃいけないのに笑ってしまいます。 そもそも締め切りっていう概念が国でも違うと聞くから、まあ人にもよるよね。 至って真剣に仕事をしているからこそ生まれるエピソードの数々、お一人お一人のスタイルが面白くもあり、尊敬もしたり、考えさせられたり。
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言葉の星座 /鴨田潤 著 CD付き
¥2,750
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サイズ:特製箱入り詩集:四六変型 並製 ページ数:384P 発行:カクバリズム 発売:リトル・モア ISBN: 9784898155158 定価:本体 ¥2500+税(税込¥2750) イルリメこと鴨田潤、初の詩集! イルリメ、鴨田潤名義の作品に加えて、(((さらうんど)))、SPDILLなどのユニットや、様々なアーティストへ提供してきた歌詞から100篇を厳選。珠玉の歌詞集にまとめました。 さらに鴨田潤名義としては三作目となるCDアルバム『三』をバンドル。 『三』は、作詞・作曲と歌はすべて鴨田自身が、ギターには(((さらうんど)))でもサポートを務めたKASHIF氏を迎え、MIXをIllicit Tsuboi氏が担当したソロアルバムです。 2000年代初頭のデビューから約20年。 常に素晴らしい楽曲を作り続けてきた鴨田潤の、才気溢れる詩の世界を、ぜひご堪能ください! ■収録作 - - - 今日を問う/未だ、知り染めし岐路に/トリミング/元気でやってるのかい?/さよならに飛び乗れ/HELLO MELLOW/とらべるびいつ/いい時間/空中分解するアイラビュー/Boys & Girls/昨日は、/パンピーブギ/報告/プロテストソング/君の好きなバンド ……全100篇収録 - - - ●CDアルバム『三』 - - - 1. 終わりよ 2. 愛 3. 久々 4. 道草 5. 切札 6. 旅の雫 7. 最中 8. 100 - - - 作詞・作曲: 鴨田潤 Guitar, Guitar Arranged by KASHIF(PPP) Mixed & Mastered by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Toritsudai - - - [プロフィール] 鴨田 潤(かもだ じゅん) 2000年に自主リリースした1stアルバム『イるreメ短編座』が音楽ファンの間で広まり話題となる。2004年までに4枚のオリジナルアルバムを立て続けに発表、04年発売のアルバム『www.illreme.com』に於いてはミュージックマガジン誌「ロック(日本)」部門で年間ベストアルバムに選出される。またジャンルを問わず様々なコラボレーションも精力的に行い、speedometer.とのユニットで『SPDILL/How to feel the empty hours?』、ECDとのユニットで『ECDイルリメ/2PAC』、二階堂和美の全作詞とプロデュースを担当した『二階堂和美のアルバム』を制作。 07年、カクバリズム移籍後初となるフルアルバム『イルリメ・ア・ゴーゴー』をリリースし、「FUJIROCK」初出演。翌年にはフランス、ドイツ、ベルギーなどを回る初のヨーロッパツアーを敢行した。作品はその後も08年に『メイド・イン・ジャパニーズ』10年に『360°SOUNDS』をリリース。同時にCM音楽や作詞提供、REMIXと制作の幅を広げてゆく。08年より歌への傾倒からギター弾き語りライブを開始。 11年、本名・鴨田潤名義で1stアルバム『一』をリリース。12年、TRACKS BOYSと組んだポップスバンド(((さらうんど)))の1stアルバム『(((さらうんど)))』、鴨田潤として初の長編小説『てんてんこまちが瞬かん速』(ぴあ)を発表。13年、(((さらうんど)))の12インチシングル『空中分解するアイラビュー』、2ndアルバム『New Age』、15年には(((さらうんど)))の3rdアルバム『See you, Blue』をリリース。16年4月にはJun Kamoda名義での12インチ『The Clay E.P』を、New Yorkのレーベル“Mister Saturday Night”よりリリースし、さらに活動の場を広げている。 最新作は矢野顕子をフィーチャリングした12インチシングル『鴨田潤 featuring 矢野顕子/いい時間』。 kamodajun.tumblr.com 著者:鴨田潤 デザイン:菊地敦己 ーーーーーーーーー 本屋をしながらCDを売ることになるとは。なんてね。 詩集だけでもとてもボリューミーです。ことばをひとつひとつ紡いでいくという点で歌詞を書くことは本を書くことととても近いことです、 読んだ後でCDを聴くのか、CDを聴いてから詩集を読むのか。 どちらからでもいいし、ずっと繰り返してもらえたら。すーっと染み込んでくるのに鋭い言い回しにたびたび抉られます。
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真夜中百景 1 /木下晋也 著
¥1,320
サイズ:A5 並製 出版社:リトル・モア ISBN: 9784898153307 定価:本体 ¥1200+税(税込¥1320) コンビニのおにいさんも、 タクシードライバーも、 恋人たちも、子どもたちも、 ベートーベンも、ヘンタイも、 おばさんも、女の子も…… みーんな夜に生きている。 可笑しくてやさしい、百のシーン。 風呂あがりに、ぜひどうぞ。 『ポテン生活』(講談社刊/「モーニング」連載)の木下晋也が描く、真夜中のできごと。8コママンガ書き下ろし百篇! くすくす笑ってほっとして、 ぐっすり眠れますように。 著者:木下晋也 ブックデザイン:寄藤文平+北谷彩夏(文平銀座) ーーーーーーーーー 真夜中の時間ってある時からずっと特別です。最近はすぐ眠くなってしまうけど。 家にいる人も、どこか違うところにいる人も、日中とは違う時間の流れの中で起こるちょっとしたことがとてもおもしろく感じられたり、記憶に残ったりしませんか。 毎日ちょっとずつ読むにもおすすめです。